column

『知る』から変わる
未来のわたし​

vol.01

乳がんをはじめて身近に
感じた日

社会人になって3年。仕事にも慣れ、大変だけど楽しい毎日を送っている。そんなある日、家に帰ると、もうすぐ52歳の誕生日を迎える母に「話があるんだけど、今いい?」と呼び止められた……。

突然、お母さんから「検診で早期の乳がんが見つかったの」と打ち明けられた。

「乳がん? え、ほんとに? それって治るよね? いなくなったらどうしよう」頭がぐるぐるパニックになった。がんってもっと歳上の人がなる病気で、私やお母さんにはまだまだ関係ないと思っていたのに。完全に人ごとだったから、知識はまったくなし。

すぐに乳がんについて検索してみた。

乳がんは、日本人女性がかかるがんのなかで一番多く、生涯においておよそ9人に1人の女性がかかるくらいの割合だとか。さらに、お母さんくらいの年齢でかかる人が多くて、亡くなる人も年々増えているらしい…。
全然人ごとじゃなかった。

DATA

患者数と死亡数
【部位別 死亡数(全国)・罹患数(全国) 
年次推移〈女性・全年齢〉】

乳房がんでの死亡数は1975年から2020年の間で約15000件に推移、罹患者数は2003年から2016年の間で約43000件から約87000件に推移

乳房がんでの死亡数は1975年から2020年の間で約15000件に推移、罹患者数は2003年から2016年の間で約43000件から約87000件に推移

乳房がんでの死亡数は1975年から2020年の間で約15000件に推移、罹患者数は2003年から2016年の間で約43000件から約87000件に推移

出典:国立がん研究センター
がん情報サービス

年齢階級別罹患率
【乳房 2019年】

2019年の乳房、年齢階級別罹患率は25~29歳から増加をはじめ、45~49歳まで人口10万対し約235まで急激に増加、65〜69歳、70〜74歳の約260を頂点に下降に転じました

2019年の乳房、年齢階級別罹患率は25~29歳から増加をはじめ、45~49歳まで人口10万対し約235まで急激に増加、65〜69歳、70〜74歳の約260を頂点に下降に転じました

2019年の乳房、年齢階級別罹患率は25~29歳から増加をはじめ、45~49歳まで人口10万対し約235まで急激に増加、65〜69歳、70〜74歳の約260を頂点に下降に転じました

出典:国立がん研究センター
がん情報サービス

それに、お母さんが乳がんになったってことは、もしかして私にも遺伝するのかな?そんな不安が、頭をよぎった。乳がんってきっと遺伝するんだよね?

乳がんの多くは遺伝性だと思う?

認定NPO法人 乳房健康研究会と花王が全国の20〜69歳の一般女性1450人に調査したところ、「乳がんの多くは遺伝性だと思う?」という問いに、「正しい」が27.9%、「間違っている」が19.5%、「わからない」が半数以上という結果に。
実際は、遺伝性乳がんの割合は乳がん全体の5~10%程度。※1

意識調査:
「乳がんの多くは遺伝性である」
正しい?

意識調査では乳がんの多くは遺伝性であるのが[正しいと思うかの問いに対し、27.9%が「正しい」、19.5%が「間違っている」、残りの52.6%が「わからない」と回答

意識調査では乳がんの多くは遺伝性であるのが[正しいと思うかの問いに対し、27.9%が「正しい」、19.5%が「間違っている」、残りの52.6%が「わからない」と回答

意識調査では乳がんの多くは遺伝性であるのが[正しいと思うかの問いに対し、27.9%が「正しい」、19.5%が「間違っている」、残りの52.6%が「わからない」と回答

乳がんと乳がん検診に関する調査  
全国 20-69歳 
女性/1450人(乳がん経験者を除く)
調査時期:2022年10月 
認定NPO法人 乳房健康研究会、
花王株式会社

サイトで「乳がん」を検索すると「遺伝性乳がん」ということばが目についた。調べていくと、それにあてはまるのは乳がん全体の5〜10%※1程度とある。思ったよりずっと少なかったけど、気をつけるにこしたことはないよね。

それに、乳がんって女性だけでなく、男性もなるってことをはじめて知った。乳がん全体の約1%※2は男性もかかっているらしい。

調べれば調べるほど、乳がんって誰でもかかる可能性がある“がん”なんだってことがよくわかった。

それで… 私はどういうことに気を付ければいいのかな。

乳がんの原因ははっきりとは分かっていないようだけど、乳がんのリスクを高める原因※3はいくつかあるみたい。
●出産、授乳経験がない
●初産年齢が30歳以上
●母親、姉妹など家族に乳がんになった人がいる
●身長が高い
●肥満である(閉経後)

など。

ほかにもたばこや飲酒など食事や生活習慣との関係もいろいろと報告されていた。でも結局のところリスクを減らすための基本は、「バランスの良い食生活」「睡眠」「適度な運動」。
もちろんできるだけ気をつけたいけど、毎日はむずかしいかも…。

あとは、40歳になったら2年に1度、きちんと乳がん検診を受けること。

乳がんは早い段階で治療すれば、約90%が治るといわれている。実際、検診が普及している欧米では、死亡率は年々減少しているのだとか。つまり、何より大切なのは早く見つけること。お母さんも検診で早期に発見できて本当に良かった。

それと、セルフチェックも大切みたい。自分で発見する人も多いんだ……。
まずは私も、セルフチェックからはじめてみようかな。

※1 国立がん研究センター がん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/cancer/genetic-familial/pdf/genetic-familial.pdf

※2 国立がん研究センター がん情報サービス 
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/14_breast.html

※3 福田護,認定NPO法人 乳房健康研究会
『ピンクリボンと乳がん まなびBOOK』,社会保険出版社,2019,P21

Vol.2 「未来の自分のために、
今できること」に続く。

検査設備の整った施設リスト

こちらから、お近くの検査環境の整った
施設を検索できます。
※認定NPO法人 乳房健康研究会の
サイトに移動します。

JAPAN SOCIETY OF BREAST HEALTH <キャンペーン監修>認定NPO法人乳房健康研究会 認定NPO法人乳房健康研究会のホームページでは、乳がんに関する幅広い情報を発信しています。

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