花王は、2024年2月に日本化学工業協会の「JIPS*1 賞(優秀賞)」を受賞しました。JIPS賞とは、自社で製造・販売する化学品について、ヒトの健康や環境に負荷を与えることなく安全に使用する方法などを「GPS*2 安全性要約書」として自主的に公開することで、社会からの信頼の構築に努めた企業に与えられるもので、2016年に創設されました。
花王は第1回目から8年連続で受賞した国内で唯一の企業です。GPS安全性要約書の累計公開数は229件で、国内で最多になります(日本企業公開総数715件(2024年1月現在))。
花王で製造・販売している洗剤、入浴剤、化粧品などの家庭用製品や、アスファルト改質剤など産業用途のケミカル製品には、さまざまな化学物質を使用しています。そこで、化学物質を扱う企業としての社会的責任を果たすため、化学物質のリスク評価と、製造現場での管理強化の推進、および情報公開に努めてきました。花王はこの取り組みを2012年から継続して行っています。
2023年は、非イオン界面活性剤であるアルコールエトキシレートを中心に、各国の法規制や花王独自の安全基準に基づいた安全性に関する評価を実施し、科学的な観点からヒトの健康と環境に負荷を与えることなく安全にお使いいただけることをGPS安全性要約書としてまとめて公開しました。アルコールエトキシレートは、繊維へのダメージ、皮膚への刺激性が低いことから、衣料用洗剤、柔軟仕上げ剤、シャンプーなどの家庭用製品に広く使用されています。また、工業用としては主に乳化剤、分散剤として使用されています。
化学物質は、正しい理解のもとで選ばれ、適切に使われることによって、私たちのサステナブルな暮らしに貢献します。今後も製品を安心して使用できる社会をめざして、活動を継続してまいります。
GPS安全性要約書の例
アルコールエトキシレートを配合している製品の一例