2024年12月26日

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「JSEC2024(第22回高校生・高専生科学技術チャレンジ)」で花王賞、花王奨励賞を決定

~科学技術の未来を担う次世代の人材育成を支援~

花王は、“よきモノづくり”の基盤は科学技術から生まれる革新的なイノベーションであると考え、よりよい未来を担う子どもたちの次世代育成を応援しています。
その一環として、「JSEC(高校生・高専生科学技術チャレンジ)」(主催:朝日新聞社、テレビ朝日)への協賛を2005年の第3回から開始しています。2016年からは特別協賛社としてさらに注力した支援を行い、優れた作品に対して花王賞および花王特別奨励賞を贈呈しています。
各賞の決定にあたっては、最終選考となる最終審査会において、花王の研究者が自ら審査を実施しています。

科学技術の未来を担う人材の育成を応援

JSEC2024では、全国173校の高等学校から404の研究作品の応募があり、過去最多となりました。その中から予備審査を経て、大学教授などの専門家が審査する一次審査を通過した35作品が最終審査会に進みました。
最終審査会は12月7日と8日に日本科学未来館(東京都江東区)で開催しました。

12月7日には専門審査会が行われ、その後、高校生と教員の皆さんに協賛企業による特別セミナ―の動画をご覧いただきました。その中で、花王の研究者からは「しなやかな髪の秘密」についての発表がありました。
12月8日には最終審査会が行なわれ、花王の研究者も審査委員として参加し、各賞を決定しました。審査では、高校生が自らの研究内容についてプレゼンテーションを行い、質疑応答も行われました。いずれも純粋な探求心や創意工夫がみられ、熱意あふれる発表の場となりました。

花王賞は、静岡理工科大学 静岡北高等学校の竹下さん、古井さん、佐藤さんの「低温熱蓄とペルチェ素子を組み合わせた省エネクーラーの開発」に贈呈しました。この研究は、2つのペルチェ素子間に適切な潜熱蓄熱材を配置し、蓄熱材の融点付近での熱移動を一方向に制御することで冷却効率を促進させる、という内容です。

花王奨励賞には、早稲田大高等学院 石田さんの「腸内細菌叢の観点から見たミルワームの特異的な食性と消化について」、静岡理工科大学 静岡北高等学校 萩原さん、山下さんの「炭酸ナトリウムを用いた二酸化炭素回収の検討」の2作品に贈呈しました。
石田さんの研究は、爬虫類の餌として育てていたミルワームが発泡スチロールを分解することに気づき、その腸内細菌がスチレンを消化し栄養にしていることを明らかにした、という内容です。萩原さん、山下さんの研究は、豊富で安価な炭酸ナトリウムを用いて二酸化炭素を回収し、界面活性剤を利用することで低温で分解して回収する技術を実験検証した、というものです。

JSECの上位入賞者は、世界中から科学技術の未来を担う高校生が集まる「国際学生科学技術フェア(ISEF)」へ出場します。また、花王賞と花王奨励賞の受賞校の皆さんには、花王の研究者と交流していただけるような場を提供する予定です。

花王賞受賞 静岡理工科大学 静岡北高等学校
左から、佐藤 茉愛沙さん、古井 咲良さん、竹下 香穂さん、執行役員の豊島

受賞研究作品

花王賞

  • 低温熱蓄とペルチェ素子を組み合わせた省エネクーラーの開発
    (静岡理工科大学 静岡北高等学校 竹下 香穂さん、古井 咲良さん、佐藤 茉愛沙さん)

花王奨励賞

  • 腸内細菌叢の観点から見たミルワームの特異的な食性と消化について
    ~新しい発泡スチロールの処理方法の確立に向けて~

    (早稲田大学高等学院 石田 那央さん)
  • 炭酸ナトリウムを用いた二酸化炭素回収の検討
    (静岡理工科大学 静岡北高等学校 萩原 健登さん、山下 颯斗さん)
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