2021年01月29日
~科学技術の未来を担う次世代の人材育成を支援~
花王は、高校生の理科教育の質の向上に貢献するため、「高校生科学技術チャレンジ(JSEC)」(主催:朝日新聞社、テレビ朝日)に協賛し、毎年優れた作品に花王賞、花王特別奨励賞を贈呈しています。2005年の第3回から協賛を始め、2016年からは、特別協賛社として、さらに力を入れた支援を行なっています。
JSEC2020では、全国130校の高等学校から217研究作品の応募がありました。その中の上位32作品が、予備審査、大学教授など専門家が審査する一次審査を通過し、昨年の12月12日、13日にオンラインで行なわれた最終審査会に出場しました。
12月12日は、専門審査のあと、参加した生徒と教員の皆さんに対し、協賛企業による特別企業セミナーの動画を配信し、ご覧いただきました。
花王は、研究員より「土壌改良による食糧増産技術」について発表しました。
12月13日は、最終審査が行なわれ、審査委員として花王からも研究員が参加し、各賞を決定しました。
審査では、高校生自らが画面共有を行ない、研究内容についてプレゼンテーションを行ないました。いずれも研究内容は専門性がとても高く、さらに研究に対する熱意あふれるすばらしい発表でした。
花王賞は、茶粕に含まれるポリフェノールと鉄イオンの共存下に太陽光を照射することで水素ガスが発生することを発見し、実用的な水素エネルギー製造法であることを示した、静岡理工科大学静岡北高等学校の谷本里音さん、田中響さん、望月凌さんの研究作品に贈呈しました。
また、花王特別奨励賞は、イネとオオムギの吸水の日周変動を観察し、気孔からの水蒸散と根の膜タンパク質発現による水透過性との相関を解明し、メカニズムを明らかにした、ノートルダム清心学園清心女子高等学校の石原亜侑美さん、前田彩花さん、加えて、核酸の塩基配列を自然言語としてとらえ、大規模コーパスを作成し、機械学習ソフトを用いることでタンパク質の発現量を向上させる遺伝子配列を特定した、甲南高等学校の南慧さんの2作品に贈呈しました。
JSECの上位入賞者は、オンラインで行なわれる「国際学生科学技術フェア(ISEF)」へ派遣されます。また、花王では、花王賞、花王特別奨励賞の受賞校と研究員との交流を図る企画を開催する予定です。
若きサイエンティストの皆さんが、このような交流の場をさらなる飛躍の機会として活用し、視野を広げ科学技術の未来を切り拓いていくと共に、よりよい社会へと変えていく力となることを期待しています。