ヒトの感性も学習した独自肌評価AI「Kirei肌AI」 ~多彩な仕上がりが、わかる、見える!

画像評価技術

人は、肌の色・質感などのわずかな違いを瞬時に読み取り、顔や肌の印象を感じとります。肌を美しく魅せるメイクアップ化粧品の開発では、見た目の肌印象を客観的に評価する手法の確立が重要です。
花王ではこれまでに、さまざまな測定装置や解析方法を駆使して、肌印象の評価に取り組んできました。しかし、多様で繊細な肌印象の違いを、人の目と同じレベルで評価することは難しく、また特殊な装置を必要とするため測定が容易ではないという課題がありました。

花王は「深層学習」を用いて、人のごとく肌の多様で繊細な見た目の印象を評価する「Kirei肌AI」を開発しました。
Kirei肌AIは、花王が独自に収集した幅広い年代の日本人女性の肌画像と共に、素肌・化粧肌などの属性情報、さらには花王の目視評価熟練者集団である「専門判定者」の目視評価を学習し、化粧感、肌年齢、透明感などの肌印象を評価することができます。約2cm四方という狭い範囲の肌質感を詳細に解析するように開発しているため、ひたいやほおなど部位ごとの肌解析結果から画像表示できることも特徴としています。

Kirei肌AIを活用することで、たとえば、従来の光学機器計測では判別が難しかった“美しいつやを持った仕上がりの化粧肌”と、“化粧崩れを起こしたぎらぎらとしたテカリ肌”を、明瞭に区別することができます。
また、これまで人の目に頼ってきた、“なめらかな化粧仕上がり”、“素肌を活かした自然な仕上がり”など、品質の客観的評価が可能になり、化粧仕上がりやその持続をさらに追い求められるようになりました。

Kirei肌AI技術を応用し、いっそう美しい化粧仕上がりと、その持続を両立したメイクアップ化粧品の開発を進めていきます。

図:マット肌、テカリ肌、つや肌の3種類の肌状態を、Kirei肌AIで解析した結果。 マット肌はつや感、グロッシー感、崩れ度のいずれも低く、テカリ肌はつや感が低くグロッシー感と崩れ度が高く、つや肌はつや感とグロッシー感が高く崩れ度は低い。

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