ヒトにおけるエネルギー代謝研究

ヘルスケア

肥満は、食事から摂取するエネルギー量(エネルギー摂取量)が生活活動や運動などによるエネルギー消費量を上回る時に引き起こされます。肥満を解消するためには、食事からの摂取カロリーを減らすことや運動量や基礎代謝量を増やすことが必要です。

ヒトは歳を重ねる毎に、基礎代謝量が衰えます。花王は、ヒトが本来持っている代謝に着目し、脂肪の蓄積を予防・改善することをめざした、エネルギー代謝研究を進めてきました。

私たちは、呼気中の酸素、および二酸化炭素濃度を測定する部屋型の代謝測定装置『ヒューマンカロリメーター』を用いて、さまざまな生活場面でのエネルギー代謝測定を行ってきました。
たとえば、短時間睡眠によるエネルギーバランスへの影響は、エネルギー消費量ではなく食欲へ影響していることがわかりました*1 。また、小動物や乳幼児期にしか存在しないと考えられていた褐色脂肪組織が、日常生活においてもエネルギー消費量や脂質代謝に影響していることを、ヒトにおいて検証し明らかにしてきました*2

私たちは、これからもヒトが本来持っている代謝の本質研究に取り組み、研究活動、製品開発を通じて、新たなソリューションや製品の提案に挑戦していきます。

  • * 1 Hibi, M. et al., (2017). Effect of shortened sleep on energy expenditure, core body temperature, and appetite: a human randomised crossover trial. Scientific Reports 7, 39640.
  • * 2 Hibi, M. et al., (2016). Brown adipose tissue is involved in diet-induced thermogenesis and whole-body fat utilization in healthy humans. International Journal of Obesity 40 (11), 1655–1661.
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