誰もが簡単に、髪全体をムラなくキレイに染められる「泡カラー技術」

ヘアケア

ヘアカラーは、「髪色を変えて明るい印象になりたい」、「白髪を染めて若々しく見られたい」など、外見の印象を大きく変えられることから、世界中の幅広い世代で使用されています。一方、ホームヘアカラー製品に対しては、「美容師のような高度な技術がなくても、自分で簡単にムラなく染めたい」という要望が多く寄せられていました。

そうした要望に応えるべく、体積が大きく、やわらかく、塗りひろげやすい、という“泡”の剤型の性質に着目し、“泡カラー”の開発に着手しました。

ヘアカラーとして新しい剤型であり、技術開発は困難を極めました。しかし、花王が長年培ってきた界面科学の知見を活かし、ヘアカラーの基本性能である染毛性を担保しつつ、塗布後の放置時間中に液ダレを起こさない高い泡安定性、施術後の髪のきしみや指通りを軽減する高いケア効果を兼ね備えた処方を作り上げることに成功しました。2007年、「泡カラー」として製品化されて以降、使いやすいホームヘアカラー商品として皆さまから高い支持を得ています。

その後も技術開発を続け、使いやすさや性能の改善を地道に積み重ねてきました。現在の「泡カラー」は、髪に塗りひろげる時は隅々まで行き渡りやすい泡質でありながら、塗布後に泡を揉み込むと、高分子複合体が特異的に液膜界面に吸着し、クリームのような高密着性の泡に変化する、という独自の「トランスフォーメーション技術」が導入され、より高性能な製品へと進化しています(図1、2)。

パワフル密着泡の顕微鏡写真。頭髪全体に塗広がった泡を顕微鏡で観察すると、高分子複合体が気泡を保持している様子がわかる。1つの泡の大きさは1mm以下。

図1 染色中パワフル密着泡の様子

揉みこみ時間とともに泡粘度比が上昇するグラフ。泡粘度比が3以下であった旧濃密泡と比べて、パワフル密着泡は揉みこみ時間が40秒を超えると泡粘度比が4を超え、一般的なクリームタイプと同程度の泡粘度を持つ。

図2 もみこみ時間と泡粘度の関係

Page Top