自然の香りを解析するエアロセント技術

解析技術

私たちが生活する空間には、花やハーブから放たれるみずみずしい香り、森・草原に漂う自然の芳香など、さまざまな香りが存在します。これらの香りは人を爽快な気分にし、安らかな気分に導く力があると考えています。

花王は、植物から揮散する成分を精確に把握するための香りの解析技術として、AEROSCENT(エアロセント)技術を開発しました。この技術は、化学吸着法とキャニスター法を併用し、高揮発非極性成分から低揮発高極性成分までを広範囲にわたって定量的にとらえることが可能です。

バラの花の香りを採取している写真

エアロセント技術による花の香りの解析

自然の香りは、時間とともに質や強度が変化する(揺らぐ)ことがわかっています。
花王は、香りの変化を時間と共に分析する技術も開発しています。香りを含んだ空気の流れを制御し、多数の香り捕集管を用いて連続して香りの揺らぎを追跡するものです。たとえば、一輪の花の開花から咲き終わりまで、森林の中の早朝から深夜までなど、時間と共に変わる自然の香りの最もよいタイミングを解析することが可能です。
自然の香り研究から得られる情報は、新しい香りの開発に大きく貢献しています。

動画:エアロセント技術 Aeroscent Technology

次の動画には音声がありません。動画の映像情報を書き起こしたテキストを用意しています。

動画のテキスト版はこちら

  • この動画は、ローズの開花が進むにつれて、その各種香気成分の揮散量が変動する様子を可視化したものです。
  • 画面中央には、ローズの蕾が徐々に開花し、開き切るまでの様子を撮影した30秒の動画。
  • 画面右には、各香気成分の検出量を、それぞれの最大値に対する百分率で表した棒グラフ。
  • 画面右上には、全香気成分の検出量の合算値の時間変化を、その最大値に対する百分率で表した折れ線グラフ。
  • 咲き始めはどの成分も揮散量が少ないが、開花が進むにつれ揮散量が増加する。徐々に増加を続ける成分もあれば、ピークに達したのちに増減を繰り返す成分もある。
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