分子スケールでの摩擦制御の研究

界面科学

肌や髪をやさしく洗うには、洗浄中の肌や毛髪表面の摩擦を出来るだけ小さくすることが大切です。窓拭きやお風呂掃除の際も、表面の摩擦が小さければ、楽に汚れを落とすことができます。一方、きれいに洗った浴槽やピカピカに仕上げた床がツルツルすべってしまっては危険なので、浴槽や床の仕上がり表面の摩擦はある程度大きいことが求められます。このように、日常的な場面で「こする」動作はつきものであり、商品には、目的や用途に応じて表面に適切な摩擦特性を付与することが重要です。
花王では、幅広い商品分野で用いられる界面活性剤や油剤、高分子などの基剤がさまざまな表面上で示す摩擦・潤滑特性を分子のスケールで詳細に研究しています。こすれ合う表面と表面の間で基剤が形成する潤滑膜の構造を詳細に調べ、精緻な摩擦物性計測と組み合わせることで、“すべる”メカニズムを分子スケールで解明。目的とする最適な摩擦特性の設計に役立てています。
最新の研究成果としては、毛髪化粧料に用いられるブロックコポリマー系潤滑剤の水溶液が、10-5オーダーと世界最小レベルの摩擦係数μ(よくすべることで知られる生体関節液のμは約10-3)を示すことを明らかにしました(Langmuir 35、(2019) 15784)。
分子スケールでの構造・物性評価に基づく摩擦制御技術の深化は、自動車に代表される機械産業における効率的なエネルギー利用にも直結します。これらの知見は、産業用ケミカル製品へも応用していきます。

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