ESG戦略

花王は、2030年までに達成したい姿である「グローバルで存在価値ある企業『Kao』」の実現に向け、ESGを経営の根幹に据えています。ESG戦略 「Kirei Lifestyle Plan」(KLP)に基づき、ESG視点の「よきモノづくり」を推進することで、利益ある事業成長と同時に社会課題解決による持続可能な社会の実現をめざします。

ESG戦略による「K27」の強化

「K27」は、花王がグローバルでの存在価値を高め、持続可能な社会の実現と企業成長を実現するための中期経営計画です。ESG戦略は、以下の5つの点で、「K27」の4つの戦略を多角的に強化し、利益ある成長と社会課題解決を実現します。

グローバルに将来の生活者ニーズを的確に捉え、事業を強化

世界各地の多様な生活者のニーズや期待を的確に捉え、製品・サービスの競争力を高めることで、新たな市場や製品の付加価値を創出し、「グローバル・シャープトップ」事業の構築に貢献します。

グローバル展開に必要な人財力を強化

グローバルの生活者ニーズに応じたマーケティングや製品開発、販売を展開できる人財開発を推進し、「グローバル・シャープトップ」な人財力を強化します。

グローバルな視点で将来リスクと機会を的確に反映した投資を最適化

ESGに関するリスクを低減し、事業のレジリエンスを高め、機会を創出し、資本配分の最適化を図ることで、「資本効率/収益性の改善」を促進します。

パートナーとの相互共感を高め、共創を強化

花王単独では解決できない社会課題解決にはパートナーとの連携が必要です。連携を様々な形に進化させ、「パートナーとの共創による事業構築」を進めます。

バリューチェーンのリスク低減と機会創出を強化

ESGに関するリスクと機会は、事業が関わるバリューチェーン全体にわたって存在します。バリューチェーン全体でリスクを低減し、機会を創出することで、 K27を横断的に強化し、事業全体の持続可能性を高めます。

ESG戦略による事業成長の強化

前述のように、花王のESG戦略は「K27」を強化しますが、本質的に事業成長を強化する働きがあると考えています。以下の3つの点で事業の成長に貢献します。

① 高いロイヤリティを獲得する製品・サービスの提供

ESG視点を組み込み、独自性ある技術で開発された製品やサービスは、生活者や顧客からの高いロイヤリティを獲得し、競争優位性を高め、事業成長に貢献できます。

② 新たな事業領域の創出による事業拡大

サステナビリティに関する生活者や社会の課題を起点に、新たな領域の製品価値を開拓し、幅広い事業展開を促進します。

③ 既存カテゴリーで新たな価値を創出し事業拡大

ESG視点で生活者や顧客のニーズを捉えなおすことで、既存の製品カテゴリーやサービスにも新たな価値を生み出し、新規市場領域を開拓し、事業の幅を広げます。
このようにESG戦略を基盤とした、ESG視点の「よきモノづくり」により、「K27」の達成と、持続的な事業の成長を強化していきます。

ESGに関する管理体制

ESG全体の業務執行については、代表取締役社長執行役員を議長とするESGコミッティを最高機関としたガバナンス体制を構築しています。このESGコミッティは経営層で構成され、KLPに関する活動の方向性を議論・決定し、その活動状況を取締役会に報告しています。また、社外有識者で構成されるESG外部アドバイザリーボードは、ESGコミッティの諮問に対する答申や提言を行い、社外取締役や有識者による第三者からの視点を経営に反映しています。
KLPを遂行するためのESG推進会議、重点課題について確実かつ迅速に遂行するESG ステアリングコミッティを設置しています。ESG推進会議は、ESGコミッティの決定事項に基づき、花王グループ全体におけるESG活動を推進し、各部門の進捗状況を確認します。議長は、ESG部門統括・執行役員が務め、委員は事業部門、リージョン、機能部門、コーポレート部門の責任者で構成されています。ESGステアリングコミッティは、重点課題である脱炭素、プラスチック包装容器、人権・DE&I、化学物質管理のテーマごとに取り組みを推進します。役員クラスが各テーマのオーナーとして責任を持ち、一定の決定権を付与されています。このESGステアリングコミッティは、ESGコミッティと連動し、各領域の取り組みを確実かつ迅速に実行に移します。注力テーマに関する活動を提案するESGタスクフォースは、各部門やグループ会社の活動を推進する役割を担っています。
ESGに関するリスク管理は内部統制委員会(年2回開催、委員長は代表取締役 社長執行役員)で、機会管理はESGコミッティ(年6回開催、議長は代表取締役 社長執行役員)で実施しています。

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