公益財団法人花王芸術・科学財団
新規事業「花王Crescent award」（女性研究者支援）の立上げと
2022年度助成先の決定

公益財団法人花王芸術・科学財団（理事長長谷部佳宏）は、2022年度の新たな事業として、任期付き雇用の女性研究者を対象とした使途自由度の高い助成制度「花王Crescent award（クレッセント　アワード）」を立ち上げました。

「花王Crescent award」は、日本の女性研究者の割合（特に工学・理学分野）が他国に比べて低い現状と、任期付き雇用の研究者がライフイベント等により研究継続を断念せざるを得ない状況を打破するため、女性研究者及びそのパートナーのワークライフバランスに配慮し、研究の継続を助ける助成プログラムです。
任期付き雇用の優秀な女性研究者が研究継続できるロールモデルを増やすと共に、日本の科学技術研究の振興・発展向上に寄与し、男女共同参画社会の形成を促進することを目的に2030年までの有期活動とします。

第1回　「花王Crescent award」の決定

□14名、1,400万円の助成

「表面の科学」の化学・物理学分野において、ワークライフバランスを考慮しながら、今後も長く研究の継続を希望される女性研究者を、2021年12月1日から2022年2月1日の期間に当財団が指定する大学・研究機関等より推薦いただき、財団の理事会により決定しました。
受賞者にはそれぞれ100万円をお贈りいたします。

女性研究者同士の横の繋がりを醸成することを目的として、オンラインによる懇談会等を開催することを予定しております。

既存事業の「花王科学奨励賞」と「芸術文化活動」の助成は次の通りです。

2022年度「花王科学奨励賞」の決定

□10名、2,000万円の助成

『表面の科学』というテーマで、若手研究者の未来を拓く独創的、先導的な研究に対し助成しています。2021年7月1日から10月31日の期間に公募を行ない、化学・物理学分野、医学・生物学分野で合わせて応募総数68件の中から、10件　2,000万円の助成を決定しました。受賞者にはそれぞれ賞状と200万円をお贈りいたします。

（内訳）
○化学・物理学
助成件数 5件（応募件数 32件）助成金計 1,000万円
○医学・生物学
助成件数 5件（応募件数 36件）助成金計 1,000万円

【科学技術部門　総計】　1998～2022年度
助成件数：249件助成総額：3億900万円

2022年度芸術文化活動への助成について

□92件、4,400万円の助成

芸術文化部門では、一定の芸術水準を有するプロの団体の美術・音楽活動や音楽分野の専門的研究および、美術分野の研究成果の出版に対し助成いたします。
2021年9月1日から11月10日の期間に公募を行ない、258件の応募の中から92件、4,400万円の助成を決定しました。

（内訳）
○美術展覧会
助成件数 39件（応募件数 104件）助成金計 2,100万円
○音楽公演
助成件数 46件（応募件数 122件）助成金計 2,000万円
○音楽の研究
助成件数 6件（応募件数 25件）助成金計 200万円
○美術研究の出版
助成件数 1件（応募件数 7件）助成金計 100万円

【芸術文化活動助成　総計】　1990～2022年度
総助成件数：2,019件助成総額：12億9,852万円

公益財団法人花王芸術・科学財団の概要

当財団は、1990年10月8日、花王株式会社の100周年を記念して花王芸術文化財団として設立され、美術・音楽分野への助成を中心に活動してまいりました。
1997年4月より、名称を花王芸術・科学財団に変更し、科学技術分野の研究助成・顕彰や文理融合研究への支援を新設し、事業を拡大いたしました。
2010年10月、公益法人制度改革による公益認定を受け、名称を公益財団法人花王芸術・科学財団と改め、現在に至ります。
理事長：長谷部佳宏（花王株式会社代表取締役　社長執行役員）