発表資料: 2021年08月24日

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「調達に関わるサプライチェーンESG推進ガイドライン」を策定
取引先に対し、第三者監査を実施

※「調達に関わるサプライチェーンESG推進ガイドライン」を含む、「責任ある原材料調達」に関するガイドラインは、2022年6月に、花王の調達がめざす姿が取引先によりわかりやすく伝わるよう再整理しました。従来の「調達基本方針」のもと、「調達先ガイドライン」は「お取引先に求めるパートナーシップ要件」に改訂。要件として新たに、多様性と受容性のある職場環境の構築と製品ライフサイクル全体の脱炭素推進を追加しています。また、「調達に関わるサプライチェーンESG推進ガイドライン」は「お取引先とのESG推進活動」、「原材料調達ガイドライン」は「ハイリスクサプライチェーンからの調達」として改訂し、ウェブサイトに公開しています。

花王株式会社(社長・長谷部佳宏)は、ウェブサイトで「調達に関わるサプライチェーンESG推進ガイドライン」を公開しました。取引先と共に、サプライチェーン全体のトレーサビリティ確保や、資源保護・環境保全や安全、人権などの社会的課題の解決に貢献していきます。その一環として、サプライチェーンが抱える社会課題上のリスクの特定や、取引先への第三者監査等を実施します。

花王は、毎日の暮らしの中で使用する製品を提供する企業の責務として、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減に積極的に取り組んでいます。2019年4月には、生活者のニーズが高まっている持続可能な暮らしを「Kirei Lifestyle」とし、それを実現するためのESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を策定しました。19の重点取り組みテーマを設定し、そのひとつに「責任ある原材料調達」を挙げ、中長期目標を制定しています。
● 2025年までに家庭用製品に使用した認証紙製品・パルプの比率を100%
● 2025年までに小規模パーム農園までのトレーサビリティ確認の完了

花王は「責任ある原材料調達」の実現に向けて、取引先に法令遵守に加え、「社会的責任」と「環境」への配慮を求めており、遵守する取引先から優先して調達しています。社会的課題解決のさらなる推進に向けて新たに策定した「調達に関わるサプライチェーンESG推進ガイドライン」では、既存の「調達先ガイドライン」の周知を図り、第三者監査を含めて遵守状況を確認するとしています。違反がある場合には、改善指導や取引の中止など、適切に対応していきます。また、花王が調達する原材料の中から、人権・環境の課題が大きなサプライチェーンを「ハイリスクサプライチェーン」として特定し、現場での対話を通じてリスクを把握し、課題の本質を見極め、取引先やNGOと解決に向けて取り組み、進捗を公表していきます。

花王は、経営にESGの視点を導入することで、事業の拡大と、消費者や社会へのよりよい製品・サービスの提供をめざしていきます。そして、豊かな共生世界の実現に向けて取り組んでまいります。

「調達に関わるサプライチェーンESG推進ガイドライン」

花王は、より活力と思いやりのある社会の実現に向けて、お取引先と共に、サプライチェーン全体のトレーサビリティを確保し、資源保護・環境保全や安全、人権などの社会的課題の解決に貢献します。

花王は、法令遵守はもとより、社会的な責任を果たすべく、お取引先に「社会的責任」と「環境」への配慮を求め、遵守するお取引先から優先して調達します。すべてのお取引先に「調達先ガイドライン」を周知し、監査を含めた遵守状況の確認を行ない、違反がある場合には改善指導やお取引の中止など適切な対応をします。また、花王調達原材料の中から、人権・環境における課題が大きなサプライチェーンを特定し、現場における対話を通じたリスク把握を行ない、課題の本質を見極め、解決に向けた活動をお取引先やNGOと一緒に取り組み、その進捗を確認・公表してまいります。

1. サプライチェーンESG推進に向けたお取引先との取り組み

花王はお取引先と共に、持続可能な原材料調達に向けた活動を実践します。お取引先には、花王の「調達基本方針」、「調達先ガイドライン」を理解いただき、調達に関わるサプライチェーン全体での人権尊重・保護および環境保全や、法令遵守の徹底をお願いしています。その上で、お取引先の遵守状況を第三者監査などにより確認いたします。

お取引先との取り組み内容
① お取引先と共に、調達に関わるサプライチェーンのトレーサビリティを確保し、素原料までのサプライチェーンを確認いたします。
② お取引先と共に、サプライチェーン上での人権・環境に関わるリスク確認を行ない、リスク解決に向けた活動を行ないます。
③ お取引先に対して、Sedex*1 (花王SAQ、代替プログラムを含む*2 )入会、CDPサプライチェーンプログラム*3 参加を要望し、人権・環境面でのデュー・ディリジェンスを促進します。取り組みが不十分なお取引先には、改善を要求いたします。
④ お取引先に対して第三者監査(SMETA監査*4 など)を実施し、監査数を公表します。
⑤ お取引先と共に、第三者認証制度(RSPO、FSC等)を活用した原材料調達を推進します。
⑥ お取引先と共に、原材料調達に関わるCO2排出抑制に向けた取り組みを行ないます。
⑦ お取引先と共に、デジタル技術を活用した情報共有システムを構築し、課題発生時に早期対応を実施いたします。

花王は、天然資源(天然油脂、紙・パルプなど)の調達に関わるお取引先、および人権・環境面でのデュー・ディリジェンスが不十分なお取引先などを「ハイリスクサプライヤー」と定義し、購買担当役員承認の上毎年見直しを実施します。「ハイリスクサプライヤー」に対して、第三者監査を優先的に実施し、リスク把握と指摘事項に対する改善要求を行ないます。

  • * 1 Sedex(Supplier Ethical Data Exchange)
    グローバルサプライチェーンにおける倫理的かつ責任あるビジネス慣行の促進を目的に、労働基準、健康と安全、環境、ビジネス慣行に関する情報の共有と確認を行なう世界最大規模の協働プラットフォーム
  • * 2 花王SAQ、代替プログラム
    花王SAQ:Sedexを補完する花王独自の調査票
    代替プログラム:EcoVadis 等Sedex に代わる調査プログラム
  • * 3 CDPサプライチェーンプログラム
    CDPとは、機関投資家の運営による、ロンドンに本部を置く非営利団体であり、気候変動、水、森林に関する情報開示を世界の主要企業に求める活動等を行なっている。サプライチェーンプログラムは、CDPが企業と連携し、企業が自社のサプライヤーに気候変動、水および森林に関する情報開示を求めることで、サプライチェ-ン全体での取り組みを進めるプログラム
  • * 4 SMETA監査(Sedex Members Ethical Trade Audit監査)
    Sedexの4つのピラーである労働、安全衛生、環境、企業倫理の領域をカバーした監査フォーマット

2.  「ハイリスクサプライチェーン」の特定と本質的解決に向けた取り組み

花王は、調達する原材料の中から、以下の点を考慮し、「ハイリスクサプライチェーン」を特定します。

● ビジネス視点:調達購入額、代替原料への置き換え可否など(クリティカルサプライヤーの特定)
● エリア視点:素原料までのサプライチェーンの所在地のリスク
● ESG視点:サプライヤーデュー・ディリジェンスの結果

上記3つの視点から、「ハイリスクサプライチェーン」を特定し、購買担当役員承認の上、毎年見直しを実施します。

花王は、「ハイリスクサプライチェーン」に対して、現場での対話を通じてリスク把握を行ない、課題の本質解決に向けた活動(ex.トレーニングプログラムなど)をお取引先およびNGOと一緒に取り組み、その進捗を確認、公表してまいります。

パーム油、紙・パルプに関しては、「ハイリスクサプライチェーン」と特定し、本質的な課題解決に向けた取り組みを実施しています。

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Tier1:花王が原材料を調達する直接お取引先
Non tier1:花王が調達する原材料に関わる、直接お取引先を除くすべてのサプライチェーン

※花王が調達するサプライチェーン上で人権・環境リスクが想定されるエリア

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※社外への発表資料を原文のまま掲載しています。

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