発表資料: 2018年11月09日

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身体活動量計を用いて、生活リズムと睡眠の関係を解明

花王株式会社(社長・澤田道隆)パーソナルヘルスケア研究所は、身体活動量計を活用して、職域(働く)世代の日常生活における身体活動量の変化パターン(生活リズム)と睡眠との関係を解析しました。その結果、今回、生活リズムが睡眠に関連していることがわかりました(図1)。

【今回の研究知見】 職域(働く)世代(20~60代)において、
1. 「平日の生活リズムで、就業前後(6~9時および18~21時)に身体活動量が高いパターンの人」で、かつ「休日の生活リズムで、朝(6~9時)に身体活動量が高いパターンの人」は、他の生活リズムのパターンの人に比べて、平日の昼間に眠気を感じている人が少ない傾向にありました。
2. 身体活動量が高いパターン(生活リズム)で、平日と休日でずれがみられる人は、平日の昼間に眠気を感じている人が、より多い傾向にありました。

⇒ その結果、平日と休日の生活リズムのずれが、平日の昼間の眠気と関連していることがわかりました。

各生活リズムにおける身体活動量が高い時間帯
(各生活リズム)      (高い時間帯)
通勤を含む就業前後 6~9時、18~21時
就業時間中 6~18時
6~9時
9~15時
夕方 15~18時
18~21時
深夜 21~3時
フラット 6~18時で
高い時間帯無し

なお、本研究内容は、第77回日本公衆衛生学会総会(2018/10/24~26、福島県)にて発表しています。

花王は、今後も身体活動量計を活用して、日常生活における身体活動量の変化パターン(生活リズム)と健康との関係を解析して得られた研究知見は、“KaoみんなのGENKIプロジェクト”などを通じて役立てていきます。

20181109-001-01

図1 平日休日の生活リズムと睡眠意識(「平日の昼間に眠気を感じる」にあてはまる人の割合)の関係

研究内容

身体活動量計を活用して、職域(働く)世代の日常生活(平日および休日)における身体活動量の変化パターン(生活リズム)と睡眠との関係について調査、解析を行ないました。

【対象者】
2014~2017年に実施した花王歩行測定参加者;計1,544名のうち、以下の装着有効条件を満たす計1,142名(男性:750名、女性:392名)

【測定方法】
・身体活動量測定:3軸加速度計(アコーズ社製)を用いて、身体活動量を測定
・睡眠意識調査を実施

【装着有効条件】
・睡眠意識設問聴取日より28日間の装着有効日数が20日(70%)以上
・装着有効日:装着時間が10時間/日以上を満たす日

【睡眠意識調査】
睡眠意識として、「目覚めの良さ」「起床時の疲れ」「平日の昼間の眠気」を感じるかどうかについて、「あてはまる」「ややあてはまる」「あまりあてはまらない」「あてはまらない」の4段階で聴取しました。
平日および休日の各パターン間、平日と休日のパターンの組み合わせによって、睡眠意識における「あてはまる」「ややあてはまる」の回答率に差があったかどうかを比較しました。

【分類方法】
平日20日間および休日8日間それぞれにおける1日を8分割した3時間毎の平均歩数を用いて、生活リズムを以下のように分類しました。
1. 平日の場合 : 身体活動量が高い状態別に、3パターンに分類
Ⅰ.通勤を含む就業前後(6~9、18~21時)、Ⅱ.就業時間中(6~18時)、Ⅲ.深夜帯(21~3時)
2. 休日の場合 : 身体活動量が高い状態別に、5パターンに分類
a) 朝(6~9時)、b) 昼(9~15時)、c) 夕方(15~18時)、d) 夜(18~21時)、e) フラット(6-18時で、特に高い時間帯がない)

平日および休日の分類したパターン間、平日と休日の分類したパターンの組み合わせによって、睡眠意識における「あてはまる」「ややあてはまる」の回答率に差があったかどうかを比較して、平日休日の生活リズムと社会的パフォーマンスに影響する睡眠意識の関係について解析しました。

*本資料は、重工記者クラブに配信しています。

お問い合わせ

花王株式会社 広報部

03-3660-7041~7042

※社外への発表資料を原文のまま掲載しています。

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