参考資料: 2018年01月29日

  • お知らせ
  • 研究開発

花王のVOCレス設計*1 の水性インクジェットインクによる印刷包材が、ブルボンの“ボトルスナック”シリーズの包材に採用

花王株式会社(社長・澤田道隆)テクノケミカル研究所では、産業印刷用途のインクジェット用インク市場に対する新たな価値提案として、水性インクジェット用顔料色材(顔料分散液)およびインクの開発を進めてきました。2016年3月には、これまで花王の培ってきた「顔料ナノ分散技術」*2 をさらに応用し、軟包装*3 用フィルム基材への印刷に対して、VOCレス設計*1 で世界初の水性インクジェット用顔料インク(LUNAJET)*4 の開発に成功し、高品質で、環境負荷を低減*5 した印刷物の提供を実現しています。

VOCレス設計*1 の水性インクジェット用顔料インク(LUNAJET)を使用した包装用印刷への実使用を社内外で進めており、今般、株式会社ブルボンの“ボトルスナック”シリーズ(5品)の包材に採用されました。

今後花王は、本技術を用いて、環境などの社会的課題の解決に貢献することをめざして、これまでに培ってきた研究知見を結集・融合した本質研究を深化させ、環境負荷低減に貢献する商品づくりおよびサービス提供を進めてまいります。

《花王のVOCレス設計*1 の水性インクジェット用顔料インク(LUNAJET)の特長》
1.VOC(揮発性有機化合物)レス設計*1 で、印刷工程で排出されるVOC量を抑制することで、印刷作業環境を改善すると共に、地球環境への負荷を低減します。
2.花王独自の顔料ナノ分散技術*2 (顔料をナノサイズで分散安定化する技術)を応用した、世界初の水性インクジェット用顔料インク(LUNAJET)*4 です。
3.そのため、水性インクでありながら、フィルムへの印刷を可能にしています。
※今般開発した水性インクジェット用顔料インクを用いて、ラインヘッド方式を採用した、高画質で高信頼性の軟包装用フィルム印刷を実用化できるインクジェット印刷システム技術は、株式会社シンク・ラボラトリーとの協業により実現しました。

  • * 1 VOC(揮発性有機化合物)レス設計
    印刷工程において排出されるVOCが(炭素換算で)700ppmC以下のものをVOCレスと定義。
    VOC(volatile organic compounds):揮発性有機化合物
    改正大気汚染防止法(平成18年)により、VOC排出規制が実施されています。

  • * 2 顔料ナノ分散技術
    花王が独自に設計した機能性ポリマー、分散プロセスにより、顔料表面をポリマーで均一に被覆することによって、顔料をナノサイズで分散安定化する技術(顔料ナノ分散技術)。この技術を応用して、高い信頼性で高速・高画質印刷を可能にするインクジェット用色材、インクを開発、製造、販売を実施。家庭、オフィス、商業印刷市場、産業印刷市場で広くインクジェット事業を展開しています。

  • * 3 軟包装
    プラスチックフィルム、紙など柔軟性に富む基材から構成される包装。

  • * 4 「世界初の水性インクジェット用顔料インク(LUNAJET)」について
    ・顔料インク
    VOCレス設計で環境負荷を低減した水性インクジェット用顔料インク(ラインヘッド方式の印刷機対応)
    ・世界初に関する文献調査について
    SciFinder(技術関連文献データベース)による検索、および北米・EU・中国・韓国に営業展開する主要装置メーカーパンフレットで検索し確認。
    【検索条件】「ink」×「inkjet」×「film」にて検索(特許を除く)し、「VOC(揮発性有機化合物)レス設計で環境負荷を低減した水性インクジェット用顔料インク(花王特許出願済み)」に関する該当文献なし(2016年2月20日現在、花王調べ)。
    [SciFinderについて]
    生物医学や物質科学関連分野の文献、物質情報を収録し、網羅的に文献・物質・反応情報を検索できる世界最大級の情報検索ツールで、研究開発の新規性を確認するために有用。

  • * 5 環境負荷を低減
    印刷工程において排出されるVOC(揮発性有機化合物)量を抑えること。

お問い合わせ

花王株式会社 広報部

03-3660-7041~7042

ニュースリリース内を検索

詳細検索
発表年月
から
まで
タイプ
タグ

ニュース内を検索

詳細検索
発表年月
から
まで
タイプ
タグ
Page Top