発表資料: 2016年11月14日

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弘前大学と花王が産学連携の
「アクティブライフプロモーション学研究講座」を開設

-生涯にわたり“動けるからだづくり”をサポートするための“健康を科学する”研究を推進-

国立大学法人 弘前大学(学長:佐藤敬)と花王株式会社(社長:澤田道隆)は、「ヒトの健康寿命の延伸に貢献する」という共通テーマのもと、大学院医学研究科内に産学連携の共同研究講座「アクティブライフプロモーション学研究講座」を2016年12月に開設いたします。

生涯にわたり“動けるからだづくり”を目的とした本講座では、弘前大学と連携した総合的なヘルスケア研究のさらなる強化、発展をめざします。

平成28年11月14日(月)講座開設発表会にて

平成28年11月14日(月)講座開設発表会にて

講座開設の背景

加齢により起こるさまざまな生理機能の低下は、メタボリックシンドローム、ロコモティブシンドローム、認知症などの大きな社会課題を引き起こします。日本は、世界に先駆けて超高齢社会を迎えることは確実で、これらの社会的課題を解決し、「一生涯、自らの意志で動ける身体」であることが、生活の質(QOL)の向上・健康維持・増進および健康寿命の延伸につながります。

こうした中、文部科学省が支援する研究開発プログラムCOI(The Center of Innovation)が2013年にスタートし、全国で18拠点が採択され、その1つに、弘前大学を拠点した健康増進プロジェクトが選ばれました。弘前大学COIでは、青森県の短命県返上と元気な高齢社会の実現に向けた産官学が連携した健康づくりを目的として、研究が進められています。

今回、COIの中間評価が実施され、弘前大学COIは最高ランクの「S」評価を得ました(COIの研究テーマのうち、健康・医療分野がテーマのCOIは弘前大学を含めて全国に7拠点あるが、最高ランクの「S」評価は弘前大学のみ)。

また、花王も2015年より弘前大学COIに参画して共同研究を進めるとともに、共同研究講座の開設準備を進めてまいりました。

花王は、弘前大学大学院医学研究科が進めてきた健康増進プロジェクトのビッグデータを解析・活用することによって、

・内臓脂肪測定の導入および内臓脂肪蓄積要因の解明
・内臓脂肪を減らすことを目的とした食事研究の社会実装試験
・老化の予兆因子の探索および生活習慣・環境要因の解明

を進めてきました。

<花王の研究開発の特長>

「ヒトと物質」の両面から本質研究を行なっており、こうした研究開発で培った知見を活用して“よきモノづくり”を行ない、「清潔」「美」「健康」「高齢化」などの分野で社会的課題解決に貢献することをめざして活動を進めています。さらに、得られた研究知見を活用して、生活者の生活の質(QOL)の向上および健康寿命の延伸につながるさまざまな健康支援活動にも積極的に取り組んでいます。

講座概要

「アクティブライフプロモーション学研究講座」

教授:中路重之(弘前大学大学院医学研究科)
准教授:高橋一平(弘前大学大学院医学研究科)
特任教授:桂木能久(花王ヘルスケア食品研究所)
客員研究員:片嶋充弘(花王ヘルスケア食品研究所)
期間:2016年12月1日~2019年11月30日

本講座は、「ヒトの健康寿命の延伸に貢献する」という共通テーマのもと、その科学的実証および地域、職場における効果を社会実装として検証することを目的としています。
産学連携のもと、生涯にわたり“動けるからだづくり”をサポートするための“健康を科学する”研究を推進していきます。

参考情報<COIについて>

文部科学省が平成25年度(2013年度)に開始した「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM* )」では、10年後の社会で想定されるニーズを検討し、そこから導き出されるあるべき社会の姿、暮らしのあり方(以下、「ビジョン」という。)を設定しました。

JST(国立研究開発法人 科学技術振興機構)ではセンターオブイノベーション(COI)プログラムとして、このビジョンを基に、10年後を見通した革新的な研究開発課題を特定し、既存の分野や組織の壁を取り払い、企業や大学だけでは実現できない革新的なイノベーションを産学連携で実現するとともに、革新的なイノベーションを連続的に創出する「イノベーションプラットフォーム」をわが国に整備することを目的として、基礎研究段階から実用化をめざした産学連携による研究開発を集中的に支援しています。

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ハイリスクではあるものの実用化の期待が大きい異分野融合・連携型の基盤的テーマに対して、集中的な支援を行なっています。研究開発期間全体を通してJSTからの支援と企業からのリソース提供により拠点を運営してゆきます。

  • * COI STREAM: Center of Innovation Science and Technology based Radical Innovation and Entrepreneurship Program

出典:国立研究開発法人 科学技術振興機構HP
http://www.jst.go.jp/coi/outline/outline.html

お問い合わせ

花王株式会社 広報部

03-3660-7041~7042

※社外への発表資料を原文のまま掲載しています。

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