花王株式会社(社長:長谷部 佳宏)と日清食品株式会社(社長:安藤 徳隆)は、日清食品が研究を進めている最新のテクノロジーに基づいた「完全栄養食」*1 の進化に向け、花王が提供する「仮想人体生成モデル」*2 を活用した新たな取り組みを開始することで合意しました。
健康や生活などに関する1,600項目以上のデータを網羅的に推定できる統計モデルで
全身の状態を簡単かつ詳細に管理することが可能に
日清食品は、『見た目やおいしさはそのままに、カロリーや塩分、糖質、脂質などがコントロールされ、必要な栄養素を全て満たす食』をコンセプトとして、さまざまな栄養学的見地を参考に、インスタントラーメンなどで培った技術を応用し、独自かつ最先端の食品加工技術を駆使した未来の「完全栄養食」の研究を進めています。この「完全栄養食」を普及させることで、“好きなものを、好きなときに、好きなだけ楽しめる世界”の実現をめざしています*1 。
さらに、「食事によって健康を増進し、健康寿命を延伸する」というかつてない挑戦に取り組み、世界共通の社会課題である「未病対策」に「食」の分野からひとつの解決策を提案していきます。
花王は、ある人のある時点での健康や生活などに関するさまざまな項目を推定できる統計モデル「仮想人体生成モデル」の実用化をめざした取り組みを進めています。「仮想人体生成モデル」は、花王が有する身体などに関する数多くの研究資産を活かして構築されており、いくつかの限られた項目のデータを入力するだけで、別の項目のデータが出力され、自身の健康状態を簡単かつ詳細に推定することができます*2 。
日清食品では、この「仮想人体生成モデル」の中でも、身長、体重のような測定時に身体的な負担が伴わない項目やアンケート項目など、簡便に入力することができるデータから、血糖値のような測定時に身体的な負担が伴う項目を短時間で推定できる点に着目しました。このモデルを活用することで、「完全栄養食」が健康状態に与える影響を喫食者自身でも具体的に把握することが可能になると考え、花王と共にその検証を進めていきます。
将来的には、食の好みやライフスタイルなどに関するアンケート項目や、毎日の快適な生活のために必要でありながら、これまで食との具体的な相関が見えにくかった項目(例:肌状態、体臭)などから、その人の健康状態を推定し、「完全栄養食」のパーソナライズ化に応用していく予定です。
※社外への発表資料を原文のまま掲載しています。