監査役は、花王グループの健全で持続的な成長と信頼に応えるガバナンスを確立するために、独立した立場で、取締役の職務執行を監査することを職務とし、監査役会は各監査役が忌憚なく意見交換し、監査方針、計画および課題について審議・決議しています。
取締役会や重要会議への出席、各部門およびグループ会社の往査・ヒアリング、内部統制体制の整備運用状況の確認を行ない、内部監査部門の経営監査室・グループ会社の監査役・会計監査人との連携を密にし、監査の実効性向上に努めています。
当社の監査役会は、3名の社外監査役と2名の常勤監査役の5名で構成されています。各監査役の多様な視点により忌憚なく意見を交換し、監査の実効性を向上させています。各監査役の状況は以下のとおりです。また、監査役の職務の遂行を補助するため、財務・会計、法務および監査に関する相当程度の知見を有するスタッフを2名配置しています。なお、2022年1月1日付で、監査役会の直下に監査役室を設置し、スタッフを5名に増員しました。
当期の監査役会は10回開催しました。なお、それ以外に必要に応じてメールやオンライン会議等で意見交換の機会をもちました。
開催した監査役会および取締役会への各監査役の出席状況は、以下のとおりです。
役職 | 氏名 | 監査役会 | 取締役会 |
---|---|---|---|
監査役会議長 | 常勤監査役青木 秀子 | 100%(10回/10回) | 100%(15回/15回) |
常勤監査役 | 川島 貞直*1 | 100%(8回/8回) | 100%(13回/13回) |
常勤監査役 | 藤居 勝也*1 | 100%(2回/2回) | 100%(2回/2回) |
社外監査役 | 天野 秀樹 | 100%(10回/10回) | 100%(15回/15回) |
社外監査役 | 岡 伸浩 | 100%(10回/10回) | 100%(15回/15回) |
社外監査役 | 仲澤 孝宏 | 100%(10回/10回) | 100%(15回/15回) |
監査役会の当期における主な決議事項、その他報告・検討事項は以下のとおりです。
・決議事項(16件)
監査役会および監査役関連:議長および監査役の選定、監査役会規則等の改定
監査役監査関連:監査方針・計画・分担、重点監査項目の選定、期末「監査役会監査報告」
会計監査人関連:会計監査人の再任、会計監査人報酬等の同意
・その他報告・検討事項(36件)
グループガバナンス,内部統制、内部通報対応,往査・ヒアリングにおける課題 、監査役会実効性評価
監査役会は、花王グループ中期経営計画「K25」に基づく経営方針および経営戦略、社会環境の変化およびステークホルダーの要請等を反映した監査方針を定め、監査役会の実効性評価にて活動を総括し、次年度の取り組み課題を確認し重点監査項目として定め、職務に取り組んでいます。
当期の監査方法および監査役監査の取り組み、監査分担は以下のとおりです。
主な 監査項目 |
監査方法および監査役監査の取り組み | 監査分担 | |
---|---|---|---|
常勤 | 社外 | ||
取締役の | 職務執行 状況〇 | 〇 | |
〇 | - | ||
〇 | 随時 | ||
- | 〇 | ||
内部統制 | 〇 | 随時 | |
〇 | - | ||
グループ | ガバナンス〇 | 随時 | |
〇 | 随時 | ||
〇 | 〇 |
監査役会は、監査活動の実効性を高めるために、毎年1回実効性評価を実施しています。監査役会で重点監査項目を中心に評価項目を決定し、監査役が各々評価した後、監査役会で評価結果について議論し課題を抽出します。その結果を次期計画に反映させ、継続的な実効性向上に努めています。
監査役会は、当期の監査活動についての実効性評価結果を審議し、「有効に機能している」との結論に至りました。主要な評価項目についての評価ならびに抽出された課題は、次のとおりです。
主要な 評価項目 |
主な評価ならびに抽出された課題 |
---|---|
監査役会の構成と | 運営有効性|
取締役を監督する | 体制の有効性|
内部統制体制の | 整備・運用状況 の検証|
グループ ガバナンス |
経営監査室は、社長執行役員の直轄組織として、独立的・客観的立場で、花王およびグループ会社の経営活動全般について、法令遵守、財務報告の適正性、業務の有効性・効率性の視点から内部監査を行ない、内部統制の有効性について合理的な保証を与えるとともに、改善提案を通して内部統制の充実を図っています。また、経営会議および取締役会に定期的に内部監査活動結果を報告しています。
子会社管理に関しては、子会社が花王に対し事前承認を求める、または報告すべき事項をグループ会社管理規程(ポリシーマニュアル)に定めています。当該規程に基づき、経営監査室による内部監査での指摘事項と対応策およびその結果について、子会社の役員会で共有することになっております。経営監査室は、定期的および必要の都度、監査役と内部監査活動状況に関して情報交換・意見交換を行なっています。また、財務報告に係る内部統制の整備・評価や内部監査の活動状況について、会計監査人と適宜情報共有を行ない、相互連携に努めております。