2020年02月13日
花王グループ社員による寄付組織の「花王ハートポケット倶楽部」では、花王の事業場がある栃木、和歌山、茨城の3つの地区で、地域の中間支援団体と協働で地域助成を実施しています。これは、この地域で活動するNPO、NGO、市民団体への助成を行ない、活動を応援することで、よりよい地域社会づくりへ寄与しようとするものです。
助成先の決定においては、社員が応援したい活動に投票して決定しています。投票を通じて、事業場がある地域の課題に、全国の社員が目を向ける機会となっています。
茨城地区地域助成は、認定NPO法人 茨城NPOセンター・コモンズと協働で、「いばらき未来基金」の冠助成として2013年から開始しています。これまでにのべ20団体の助成を実施してきました。
2019年度は、生きづらさを抱える市民の居場所を応援する、「地域の居場所の継続・発信助成」を設け、10月に第一次選考、11月に社員による投票によって決定する第二次選考を経て、2団体への助成が決定しました。この決定を受けて、1月10日には、水戸市にある「茨城NPOセンター・コモンズ」において助成目録の贈呈式を行ない、その後助成決定団体による活動紹介と、選考委員を交えた情報交換を行ないました。
助成先のひとつである「特定非営利活動法人キドックス」は、「引きこもりや不登校の若者の自立」と「捨て犬の殺処分問題の解決」の2つを目的として、保護犬を介した若者自立支援プログラムを実施しています。代表の方からは、「引きこもりや不登校の子どもたちに対し、インターネットから情報を届け、新たに一歩踏み出すきっかけをつくりたいです。“人がその人らしく”“犬がその仔らしく”心身豊かに生きられる社会をめざして、参加している子どもたちを巻き込みながら取り組んでいきます。」といった抱負をうかがいました。もうひとつの助成先である「認定NPO法人いばらき子どもの虐待防止ネットワークあい」は、子どもの頃に虐待を受け、トラウマを抱えたまま生きてきた方の居場所づくりとして「オレンジサロン事業」を実施しています。代表の方からは、「当事者同士が深い共感と安心感を得られる居場所をめざして活動しています。“聴く”姿勢を大切に、当事者の方に寄り添った活動を継続していきたいです。」と活動への思いをうかがいました。
これらの事業を推進するにあたり、茨城NPOセンター・コモンズがサポートを行ない、誰もが安心して暮らせる地域を共にめざしていきます。
「地域の居場所の継続・発信助成」
■特定非営利活動法人 キドックス(土浦市)
申請事業内容:「引きこもりや不登校の子供若者たちが居場所へのアクセスしやすくなるためのHPリニューアル」
■認定特定非営利活動法人 いばらき子どもの虐待防止ネットワークあい(水戸市)
申請事業内容:「オレンジサロン事業」