花王株式会社(社長・長谷部佳宏)は、2021年12月末をもって、アテンションツール「プラスチック製アイキャッチシール」を添付した商品の生産を終了しました。これにより、2020年に公表した2021年までのプラスチック製アイキャッチシール全廃を、海外含め花王グループ全体で達成いたしました* 。この取り組みは、花王のESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)の重点取り組みテーマのなかでは「ごみゼロ」に貢献するものです。
「プラスチック製アイキャッチシール」は、消費者が商品を購入する際に、商品特徴や正しい使用方法などを的確に伝達できるメリットがある反面、プラスチック使用量が増え、プラスチックごみや廃棄時のCO2が増大するといった課題がありました。今回花王は、従来アイキャッチシールに記載していた情報を、ボトル容器への表記等で引き続き伝えらえるような工夫を凝らしながら、アイキャッチシール全廃を達成しています。また、誤購入や誤使用を防ぐため添付が必要と判断した場合は、注意表示ラベルの素材をプラスチックからFSC認証紙へと変更しています。本取り組みにより、約60トンのプラスチックを削減しています。
花王グループは、今後も、経営にESGの視点を導入することで、事業の発展と、消費者や社会へのよりよい製品・サービスの提供をめざし、豊かな共生世界の実現に向けて取り組んでまいります。
花王は、毎日の暮らしの中で使用する製品を提供する企業の責務として、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減に積極的に取り組んでいます。2019年4月にはESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を策定し、19の重点取り組みテーマを設定。花王がこれまでの企業活動の中で培ってきた「よきモノづくり」の思想を「ESG視点でのよきモノづくり」へと高め、環境や社会に配慮した取り組みを強化しています。
社会的課題のひとつであるプラスチックごみ問題に対しては、2018年に公表した「私たちのプラスチック包装容器宣言」において、リデュース(減らす)、リプレイス(置き換える)、リユース(再利用する)、リサイクル(再資源化する)の4Rの観点から、包装容器に使用されるプラスチック資源の削減に努めていくことを提示。包装容器の薄肉化、製品の大容量化、内容物の濃縮化、つめかえ用の包装容器で使われている薄いフィルム素材を本品容器として使うことで、プラスチック使用量を大幅に削減する「プラスチックボトルレス化」などの「リデュース」、つめかえ・つけかえの促進による「リユース」、リサイクルしやすい包装容器を開発する「リサイクル」に加え、石油由来のプラスチックから持続可能な原料へ転換を図る「リプレイス」を推進しています。
2019年9月には、「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」に基づくさまざまなアプローチを通じて、プラスチック循環社会の実現をめざすことを発表。「リサイクルイノベーション」では、他企業・団体と連携し、プラスチック包装容器の水平リサイクルに取り組んでいます。リサイクルがむずかしいとされる複数素材のフィルム容器のリサイクルをはじめ、フィルム容器を単一素材で作成した場合のリサイクルや単一素材のボトル容器のリサイクルを検証。また、包装容器以外にも、使用済み紙おむつのリサイクルを検討するなど、多くの実証実験を実施しています。
※社外への発表資料を原文のまま掲載しています。