参考資料: 2017年05月26日

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「茶カテキン摂取のヒトエネルギー代謝に対する作用に関する研究」が平成29年度日本栄養・食糧学会で「技術賞」を受賞

花王株式会社(社長・澤田道隆)は、「茶カテキン摂取のヒトエネルギー代謝に対する作用に関する研究」について、公益社団法人日本栄養・食糧学会が主催する平成29年度の学会表彰で「技術賞」を受賞しましたのでお知らせします。

(日本栄養・食糧学会表彰制度の概要)
日本栄養・食糧学会では、毎年、学会員に対して、功労賞、学会賞、奨励賞、技術賞を授与しています。技術賞は、栄養科学、食糧科学の発展に寄与する産業上の技術開発を対象として授与されるものです(毎年2件以内)。なお、この度の各賞の授与式および受賞講演は、第71回日本栄養・食糧学会大会初日(2017年5月19日)、沖縄コンベンションセンターにて行なわれました。

1. 受賞内容
平成29年度 日本栄養・食糧学会 技術賞

2. 受賞研究テーマ
【茶カテキン摂取のヒトエネルギー代謝に対する作用に関する研究】

今回の受賞対象は、花王株式会社と斉藤昌之名誉教授(北海道大学)らのグループになります。

3. 受賞研究概要
2005年にメタボリックシンドロームの診断基準が策定されて以来、内臓脂肪を減らすことの重要性が国民の間に浸透してきました。内臓脂肪の蓄積を予防・低減する方法は、食事から摂取するエネルギーを減らすか、消費するエネルギーを増やすかの2つに集約されます。一方、日本には千年以上続く茶の文化があり、淹れた緑茶を日常的に飲む習慣がありますが、緑茶の継続的な摂取がヒトのエネルギー代謝にどのように作用して内臓脂肪の蓄積を予防・低減するかは明らかにされていませんでした。

<茶カテキンの研究成果まとめ>
緑茶ポリフェノールの主要な成分である茶カテキンを継続摂取する試験を実施し、以下の研究成果が得られました。
(1)国内外の複数のヒト試験において、茶カテキンは体脂肪や内臓脂肪低減作用を有することが明らかになりました。
(2)茶カテキンの摂取により肝臓での脂肪代謝が活発になるとともに、脂肪の燃焼によるエネルギー消費の増加が起こっていることが示唆されました。
(3)茶カテキンは身体全体の脂肪の利用効率を高め、食事から摂取する脂肪も代謝しやくすることが明らかになりました。
(4)斉藤昌之名誉教授(北海道大学)らのグループとの共同研究の成果として、茶カテキンは熱産生に関与すると考えられる褐色脂肪組織の活性を高めることにより、エネルギー消費を増加させ、太りにくい体づくりに寄与する可能性が推察されました。


以上の研究成果は、お茶の健康機能の一端を示す科学的エビデンスであるとともに、現代の多くの人々の健康維持・増進に貢献し、健康課題の解決の一助になりうると期待されます。


*本資料は、重工記者クラブに配信しています。

お問い合わせ

花王株式会社 広報部

03-3660-7041~7042

※社外への発表資料を原文のまま掲載しています。

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