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お悩み相談室 Q&A

Q.急な尿意に襲われ、トイレが我慢できない。尿もれが気になり外出が憂うつです。

外出先で、不意に尿意が襲ってくることがあります。そのため、トイレに間に合わなくてモレてしまったことも…。外出のときは、まずトイレの場所を確認し、水分摂取は控えるなど、自分なりに対策を立てていますが、それでも不安でずっとトイレのことばかり考えている気がします。お出かけを心から楽しめない、この状況を変えたいです。(40代女性)

A.その症状は過活動膀胱。薬とセルフケア(骨盤底筋トレーニングなど)で改善が期待できます

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<回答したスペシャリスト>
女性泌尿器科医師・佐藤亜耶先生

突然に起こる尿意(尿意切迫感)は、膀胱が過剰に収縮してしまうため

突然、我慢できないほどの尿意に襲われることを「尿意切迫感」といい、過活動膀胱の一つの症状です。これは、文字通り、膀胱が過敏に活動しすぎてしまう状態で、尿が少ししかたまっていなくても、膀胱が排尿を促す収縮を始めてしまうので、急激に尿意を覚えます。
そして、この相談者さんのように、突然の尿意のためにトイレに間に合わず尿がモレてしまう状態を「切迫性尿失禁」と呼びます。

こんな人は、過活動膀胱かも!

  • 突然、尿意に襲われて我慢するのが難しい
  • 急な尿意が1日に何度もあり、トイレの回数が多い
  • 激しい尿意を覚え、トイレに間に合わなくてモレてしまうことがある
  • 水音を聞く、水に触れる、冷えを感じるなどのきっかけで尿意を感じる
  • 夜間にトイレに行きたくなり、1回以上起きる

過活動膀胱の患者さんで、基礎疾患や尿路感染などが否定された場合は、運動不足やストレス、加齢による膀胱・尿道の機能低下、骨盤底筋の衰えなどが要因になることもあります。

膀胱の収縮を抑える薬で治療を。骨盤底筋トレーニングも不可欠

過活動膀胱の改善には、膀胱の過剰な収縮を抑える薬(抗コリン薬、β3受容体作動薬)で治療するのが一般的です。他に、膀胱の柔軟性を回復させるための「膀胱訓練」を行うことも有効ですので、専門医に相談してください。

  • 尿意を感じてもできるだけ我慢し、膀胱の容量を広げる訓練。必ず医師の指示に従って行ってください。

過活動膀胱で尿もれが起こる人(切迫性尿失禁)は、薬による治療と併行して骨盤底筋トレーニング(セルフケア)を行うことが不可欠です。尿道の開閉をコントロールする骨盤底筋を鍛えることで効果は高まるでしょう。

他にも過活動膀胱・切迫性尿失禁の対策として、以下のことを意識しましょう。
●下半身を冷やさない
●太りすぎの場合はダイエットをする
●アルコールやカフェインなど、膀胱を刺激し利尿作用のある飲み物を控える
●膀胱を刺激する食べ物(辛みが強い香辛料、強い酸味食品)、塩分の取りすぎに注意する
●水分の摂り過ぎや不足に気をつける(1日あたりの飲料水の適量は体重×20~30mlが目安)

「早め早めのトイレ」で症状が悪化することも

「尿もれすることがありますか?」と聞くと、「その前にトイレに行くようにしているから、大丈夫」と答える方がけっこういますが、「取り合えず行っておこう」でトイレの回数が多くなるのは要注意です。こまめにトイレに行っておけば、確かに尿もれは予防できますが、それがクセになって、膀胱の尿をためる機能がどんどん衰え、頻尿が悪化するおそれがあります。

とくに、一度でも尿もれを経験してしまうと、不安になって、外出先ではまずトイレの場所を確認し、それほど尿意がないのに「トイレに行っておこう」となりがちです。自宅にいるときは長時間トイレに行かなくても大丈夫なのに…。そんな人は、「膀胱にちゃんと尿をためられる」という自信をつけることが大切です。
「急な尿意に襲われることがあるので、外出が不安」など、ちょっとでも気になる症状があれば、女性泌尿器科やウロギネ外来(泌尿器科と婦人科の境界領域)を受診してみましょう。治療で症状が改善してくれば、尿もれに対する不安も次第に薄れていくでしょう。

大切なのは、生活の質(QOL)を低下させないこと

相談者さんのように、急な尿意・尿もれに対する不安で外出を控えてしまう、心から楽しめない… となってしまうと、消極的な気持ちになり、生活の質(QOL)も低下してしまうことに。ストレスをためないためにも、尿もれケア専用の吸水パッドや吸水ショーツを使ってみてはどうでしょうか。
生理用ナプキンで代用している人もいるようですが、生理用では尿(液体)は吸収しきれず、ムレやかぶれ、肌荒れの原因になる場合も。ここはぜひ、尿もれ専用品を使いましょう。尿独特のにおいを抑える機能を備えたものもあります。
ただし、使用する際はつけっぱなしにせず、こまめに交換することが大切です。長時間、交換しないでいると、吸収面の細菌が繁殖しやすくなり、その結果、尿路感染症や陰部のかゆみの原因になってしまうこともあります。

尿もれケア専用品(吸水ライナー)を強い味方に

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女性ウロケアのスペシャリスト

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女性泌尿器科医師
佐藤 亜耶 先生
自由が丘ウロケアクリニック院長

日本泌尿器科学会認定専門医、医学博士。日本大学医学部卒業後、研修医を経て同大学泌尿器科に入局。以降、関連病院で診療経験を積み、2019年に女性泌尿器科・小児泌尿器科に特化した自由が丘ウロケアクリニック開院。日本泌尿器科学会、小児泌尿器科学会、女性骨盤底医学学会、日本夜尿症学会所属。

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