乾燥・しわ等の目元周囲に対するケアは、世界の女性に共通の関心事です。これまでファインファイバー技術は、肌表面の水分蒸散を制御して、乾燥した肌を良好な状態に導くなどさまざまな作用が見出されてきました。また、ファインファイバ―技術の本質的な力を見出すため、世界の研究員があらゆる可能性を検討しています。その研究のひとつとして、日本とアメリカの共同プロジェクト研究において、目元周囲へのファインファイバー技術の有効性評価試験を北米の第三者試験機関#にて実施しました。
今回、北米の女性(9名、39歳から65歳 平均54歳)を対象として、ファインファイバーをシート形状にし、一日一回、目元に適用し、連用し続けた際の目元の見え方の変化をVAESTRO image analysis(Canfields scientific社)*にて解析しました。(図1)
図1. 解析対象部位で検出される例
使用前後の目元画像を解析した結果、対象部位に検出された線幅0.15mmから0.47mm(very fine lineからvery coarse line)の特徴を持つ形状の合計面積(mm2:平方ミリメートル)**が有意に低下することを確認しました。(図2)
ファインファイバー技術は、肌表面の水分蒸散を制御して、角層のもととなるタンパク質に影響を与え、乾燥した肌の見た目が早期に改善することを見出していましたが、今回、新たに、多くの方の関心の高い目元周囲の見た目改善の可能性が示唆されました。(図3)
今後、ファインファイバーによる肌にもたらすメカニズムなどの検証を進め、将来の美容医療領域にむけた新しい手段としてその可能性に挑戦してまいります。
図2. 連用3週後の線形状の合計面積の変化
図3. 連用3週後の見た目の変化
#PRINCETON CONSUMER RESEARCH
(Canada Princeton Consumer Research, 555 Broadway Ave, Winnipeg, Manitoba, Canada)
*均一な白色光の下で取得した顔面上のfine lineと wrinkleを評価するための定量的なデータ解析とスコアリングが出来るアルゴリズムを利用。Canfield research capture deviceで取得された高解像度画像で実行。
**Total area解析:解析対象部位すべてで検出されるfine lineからwrinkleの特徴量を持つ合計面積(mm2:平方ミリメートル)