(ボディペイント)
アメリカでは、ファインファイバー技術の応用研究の一環として、ボディへの施術性を向上させるさまざまな価値提案に取り組んでいます。
そのひとつにボディへのアートメイク(ボディペイント)があります。
たとえば、アメリカのメイクアップアーティストの多くは、ファッションショーや、テレビ・映画、雑誌などの撮影現場において、アートメイクに使用する顔料、塗料やグリッターの飛びや落ち、他者へのメイク移りなどを課題と捉えていました。また、メイクを除去する際の肌への負担や、その除去に時間がかかることも大きな課題でした。
アメリカの研究員とメイクアップアーティストの方々との協働により、ファインファイバーを用いることで、メイクの崩れや、他者へメイクが移ることを防ぐとともに、メイクそのものの発色を損ねることなく、持続した仕上がりを保つことができる可能性を見出しました。さらに、剥がすだけで素早く簡単にメイクを除去するという新たなベネフィットを提供できる可能性も見えてまいりました。
具体的には、プライマー溶液を塗布したあとに、プロフェッショナル専用の試作装置を用いて、肌の上にファインファイバー膜を作ります。その上に自由にアートメイクを施し、続いてファインファイバー膜を重ねます。つまり、肌の上でメイクをサンドイッチするように(挟み込むように)ファインファイバー膜で覆うことにより、メイクが肌に直接触れることなく、他者へ移ることも防げるようになります。また、ファインファイバー膜は透明なので、メイクの発色はそのままに、美しい仕上がりを保つことができます。さらに、ファインファイバー膜とアートメイクは一度に剥がすことができるため、素早く簡単に取り除くことができます。これらの利点から、現場で喜ばれる技術として期待が高まっています。
今後、ボディへの応用はもちろん、イベント時のフェイスペイントのように、顔への応用、また一般の方々にも気軽に楽しめる技術へと展開していくことを目指しています。
プロフェッショナル専用の試作装置を用いています。