
プラボトルのムラ汚れはホコリの付着。その原因となる静電気を防ぐ

静電気によるプラボトルへのホコリの付着を防ぐ「帯電防止剤」の分子設計技術。あらかじめプラスチックに混ぜ込んだ成分(分子)が成型後に表面へ滲み出し、導電性の膜を形成して静電気を逃がす。この滲み出しの挙動はプラスチックの特性によって異なるため、それぞれに対応した分子を設計することで、外観や触感を損なわず、安定した効果を発揮する。
静電気を逃すしくみのカギとなるのが、成型後に帯電防止剤の分子が素材表面にじわじわと滲み出す“ブリーディング※”。少ない量でもこの現象が安定して起こるよう、分子を独自に設計した。

滲み出た分子がつくる膜がムラなく均一に広がるよう、皮膜形成剤を配合。外観不良やベタつきを抑え、帯電防止効果を長く安定して発揮できるようにしている。

ブリーディングの挙動はプラスチックの種類やボトルの成型法によって異なるため、それらの特性に応じて分子構造を設計・合成。界面科学や合成化学の知見を応用し、幅広いプラスチックに対応している。
