グリシドール脂肪酸エステルに関する安全性の情報は、世界保健機構(WHO)の機関の1つである国際がん研究機関(IARC)の評価情報と、その根拠となった学術文献を基に確認いたしました。IARCは、様々な化学物質、天然成分などのヒトへの発がん性について科学論文などの公表された文献情報を基にして、その確からしさを評価し、以下に示すように、グループ1から4に分類しています。この分類は、「発がん性の強さ」を評価しているのではなく、「発がん性の根拠の強さ」を評価しており、ヒトに対する発がん性の「ハザード評価」を行っています。これは、リスクの強さを示すものではありません。
グリシドール脂肪酸エステルは、IARCのハザード評価書では、ヒトにおける発がん性については分類できない(Group3)とされています。
さらにIARC評価の以前、以後に報告されたグリシドール脂肪酸エステルに関する安全性情報を収集したところ9件の文献を確認することができましたが*1~9 、ヒトへの発がん性に関する情報は得られませんでした。
(2010年3月現在)