各段階での安全性の確認

開発段階:1.安全な原料を厳選

花王グループでは、人への安全性はもちろん、環境への影響も考慮し、安全な原料を厳選しています。

家庭品だけでなく、化粧品、化学品、食品など広範な原料・素材に関し、社内外の安全性に関する最新情報を集約したデータベースを構築し、原料の安全性確認に活用しています。

安全性試験は、試験可能な最大濃度で、信頼性が高く、国際標準に基づいた試験法で行ないます。環境への影響も検証します。

このような厳しい基準をクリアした原料だけを使用しています。

原料情報の調査を経て、安全性試験を行った後に、原料を厳選していることを示したイラスト

開発段階:2.製品の安全性確認

花王グループでは、製品ごとに使い方や特性、使用場面を考慮して安全性評価を行なっています。
すでに発売されている商品で蓄積された情報をもとに、通常の使用条件だけでなく、予測しうる過剰使用や誤使用も考慮して安全性を評価しています。

環境への影響

衣料用洗剤や食器用洗剤などの洗い流す製品は、家庭で使用されたあと、多くは生活排水として下水処理場で処理されます。しかし下水処理環境が十分に整っていない場合などでは、環境中に出ていく可能性があります。

このような製品では、人体への安全性だけではなく、環境への影響も考慮します。
配合されている原料が容易に生分解されるか、河川などの環境にいる水生生物に影響を及ぼさないか、食物連鎖に従って生物に蓄積しないかなどを必要に応じて評価します。

実際の環境中でも影響を及ぼさないよう十分考慮して製品設計をしています。

開発段階:3.さまざまな使用テストによる確認

製品での安全性を十分に確認したうえで、さまざまな使用テストを行ないます。

生活環境や使い方は人により違います。実際の使用状況での安全性を確認することが大切です。
そのため、大規模な人数、長期間で、使用テストを行ないます。
使用テストでは使用法が正しく伝わっているか、実際の使用環境で問題がないかなど、総合的に評価します。

使用テストの様子を示したイラスト。聞き取り調査とインタヴュー調査。

発売前の総合的な確認

ここまでの評価結果をもとに、発売前の総合確認を行ないます。

  1. 商品の使い方、使用上の注意などの商品の安全性情報が正しく、わかりやすくお客さまに伝わるように、表示・広告・ホームページなどの表現を確認します。
  2. 科学的な安全性に加え、お客さまの意識、使い方などの実態を考慮し、総合的に安全性を確認します。

十分な安全性が確認できない商品は発売いたしません。

発売後の安全管理:4.お客さまとのコミュニケーション

発売後には、お客さまからの声を真摯に受け止め、商品の安全性に関する情報提供や商品の安全性向上に取り組んでいます。

商品や使い方についてのお問い合わせ、店頭や電話、メールなどでのご相談には、疑問や不満が解消するまで誠実にお答えし、商品をより安心してお使いいただけるよう努めてまいります。

発売後の安全管理:5.発売後も常に安全性を点検

開発段階で安全性を確認しても、思わぬトラブルが起こることはあります。
花王グループでは、安全管理基準(花王GVP Good Vigilance Practice)を定めています。

お客さまや医療機関から、安全性に関わる情報を積極的に収集しています。安全管理部門では、医師に聴取するなど、その内容を1件ずつ詳細に確認しています。万一、安全性に懸念される点があれば、原因解明に努め、必要な対策を速やかに講じます。また、法規制上必要な場合には、「市販後安全管理情報マネジメントシステム」を用いて、遅滞なく行政報告を行ないます。

安全性を常に点検し、より高いレベルを確保します。

発売後の安全管理の図。3段階で実施しています。1.情報収集として、お客様、販売店、医療機関、行政、学会、文献、メディア、業界団体から情報を収集しています。2.詳細確認・解析として医師聴取を行ったり、情報分析を行っています。3.対策・報告として、対策をたてたり行政報告を行っています。

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