原料の将来まで見据えた藻類研究

油脂生産技術

花王では、将来を見据えた次世代油脂原料の獲得を目指し、微細藻類からの油脂生産技術を推進しています。
洗剤やシャンプー等の原料として使われる中鎖脂肪酸は、主に熱帯雨林地域においてプランテーションにより栽培されているアブラヤシ、ココヤシやから採取したパーム核油、ヤシ油を原料としています。これらの油脂は、食料にも利用されていることから、今後の人口の増大に伴い、その需要がますます大きくなることが予想されています。そのため、食料と競合しないサステナブルな油脂原料を獲得する試みは必要不可欠な取り組みです。
植物プランクトンである微細藻類の中には、油脂を豊富に含む種がいくつか知られています。花王は、それらの中でも高い油脂蓄積能を有する藻類種ナンノクロロプシスに着目し、セルフクローニング技術を用いた油脂代謝改変による藻類株の開発を進め、これまでに、洗剤やシャンプーの原料となる中鎖脂肪酸を生産する微細藻類を開発することに成功しています。
さらに、油脂の生産能力の向上を図るために光合成の機能改変にも取り組んでおり、開発した微細藻類の特性を生かしたサステナブルな油脂生産システムの実現を目指して研究開発を推進しています。

微細藻類(ナンノクロロプシス)と、微細藻類から得られた油脂

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