発表資料: 2017年11月29日

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花王豊橋工場で働くヒト型協働ロボットの様子が、「国際ロボット展」で紹介されます

花王株式会社(社長・澤田道隆)の豊橋工場では、3体のヒト型協働ロボットが、ビューティケア製品等の包装ラインにて、2016年より、人と協働して、製品の包装作業に従事しています。
このたび、花王はカワダロボティクス株式会社(以下、カワダロボティクス)と協力し、東京ビッグサイトで開催される「2017国際ロボット展」(2017年11月29日~12月2日開催)カワダロボティクスブースにおいて、花王が開発したロボットハンドや周辺機器を展示しデモンストレーションを行ないます。

近年、商品の多様化に伴い、内容物を入れたボトルやチューブ、ポンプディスペンサーやスプレーなど、容器の形態が多様化しています。花王では、そのような容器形態の多様化に対応するため、1998年よりフレキシブル多品種製造ラインの開発を進め、これまでに国内はじめ海外の工場に展開し、多くの包装技術・ノウハウを蓄積してきました。
一方、ボトルやチューブを、さらに紙箱や台紙とシュリンクなどの二次的な包装を施す形態も増えてきています。これらはボトル・チューブの形状バリエーション以上に多様性が高く、さらに、少量多品種製造を主とする豊橋工場の主力である日焼け止めや制汗剤などの製品は、季節性が高く、売上げ変動が大きいため、従来の技術では自動化が困難で、多数の人手作業で対応してきました。

写真1 人と共働して生産ラインで働く様子

写真1 人と共働して生産ラインで働く様子

写真2 品種やロットの有無を確認しながら包装容器を供給する作業を行なうヒト型協働ロボット

写真2 品種やロットの有無を確認しながら包装容器を供給する作業を行なうヒト型協働ロボット

写真3 花王が開発したオリジナルハンド

写真3 花王が開発したオリジナルハンド

花王は、2014年にカワダロボティクスのヒト型協働ロボットを試験導入、開発を開始し、ハンドおよび周辺装置は、ほぼすべて自社にて開発を行ない、現在、実製造ラインで人と協働して働くまでに至りました。

ロボットには、時間を問わず業務に従事できる長所とともに、手を動かす(包装)作業と目で見る(ロット・品種検査)作業を同時に行なっても精度が落ちないという特長があります。一方、人のほうは、トラブルの復旧や傷・汚れ等の外観検査、製造ライン全体のバランスを見ながらの材料補充など、複雑・柔軟な判断が必要な作業を得意としています。それにより、ロボットが行なう方が効率的な作業と人が行なう方が効率的な作業を組み合わせて、フレキシブルで高効率な生産システムを構築しました。

今回は、カワダロボティクスとの取り組みのご紹介ですが、花王では、特定のロボットメーカーに限らず広く各社のロボットを活用し、生産システムの効率化を進めてきています。
ロボットも双腕ヒト型にこだわらず、高速タイプや超小型タイプなど形式や大きさ、速度、自由度など、それぞれのタイプを最適に組み合わせたシステムを展開しています。ロボットもタイプにより得意・不得意があり、そうした多様性(ダイバーシティ)をいかした活用が重要であると考えます。

今後は、ヒト型協働ロボットによる対応可能品種を増やしたり、稼働するラインの追加をおこない、また、豊橋工場に限らず、国内の他工場での生産システムを構築してまいります。さらには、IoTやAIを活用することで、設備のコンディションの解析や生産条件の最適化、現状では人の目に頼っている傷・汚れ等の外観検査の自動化などを模索していきます。

お問い合わせ

花王株式会社 広報部

03-3660-7041~7042

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