化粧品の安全基準

花王グループの化粧品の安全基準は、お客さまの「安全・安心」を最優先に、徹底して高いレベルの安全性確保をめざしたものです。
商品の開発段階の3つの厳しい安全性評価ステップと、発売前の2つの総合的な確認により、十分な安全性が確認できない商品は、発売いたしません。
厳しい評価と確認を経て発売した商品でも、想定できなかったことが生じる可能性はあります。発売後は、2つのステージにより、常に詳細に安全性を点検し、万一、安全性に懸念される点があれば、お客さまの安全を最優先に、より迅速に適切な対応を実施します。
従来から運用している花王の基準をもとに、より広範囲なデータベース、より幅広い使用テスト、より詳細な安全性点検となるように発展させ、2014年4月に、花王グループの新しい安全基準を定めました。すでに昨年から運用を開始していますが、これからも花王グループ一体となって取り組んでまいります。

開発段階の安全性評価

1.安全な原料を厳選

化粧品だけでなく、化学品、家庭用品、食品など広範な原料および素材に関して、社内外の安全性に関する最新情報を集約したデータベースを構築しており、先ずそれを活用して、原料の安全性確認を行ないます。
さらに、さまざまな安全性試験は、試験可能な最大濃度で、信頼性が高く検出感度も高いことが検証された試験法を用います。皮膚だけでなく、眼や口、吸入など体内に入った場合も想定して人への安全性を評価し、環境への影響も検証します。
このように、厳しい条件と試験方法での安全性評価により、基準をクリアした原料だけを使用します。

2.処方の安全性確認

これまでの配合実績や安全性に関する情報を基に、培養細胞や人工皮膚を使った試験や、ヒトパッチテスト、アレルギーテスト、スティンギング試験などの肌につける試験など、信頼性の高い試験法で、製品としての安全性を確認します。

パッチテスト

化粧品の安全性を評価するのがパッチテストです。製品の安全性を確保するために、皮膚に対する刺激性やアレルギー反応を調べます。

敏感肌向けのスティンギングテスト

敏感肌の方を対象にした、かゆみやヒリヒリ感を評価する感受性テストです。使用前の状態と使用後の状態を、皮膚科専門医の立ち会いのもと確認します。

アレルギーテスト

パッチテストを週3回×3週間、2週間の休止後再度実施し、皮膚アレルギー反応がでないことを確認します。

ノンコメドジェニックテスト

ニキビを生じにくい製品かをチェックする試験です。塗布部でのマイクロコメド(ニキビのもと)の変化を観察し、評価します。

眼への影響

メイク落としやシャンプー、洗剤などが万一眼に入った場合の影響などを確認するために、花王では次のような試験を行なっています。

培養細胞を用いた眼刺激性試験代替法:STE(Short Time Exposure)試験

花王では、動物ではなく、培養細胞を用いた評価法を独自に開発し、製品の眼に対する影響を評価しています。この試験は評価する試料(製品)を溶媒で希釈し、ウサギ角膜由来細胞(SIRC)*1 に曝露後、細胞の生存率を測定します。得られた結果から眼刺激性を評価します。STE試験は、公的機関による国際審査を経て安全性試験としての信頼性を獲得、2015年7月細胞培養系の眼刺激性試験代替法として世界で初めて非刺激性物質、強刺激性物質のGHS区分*2 を可能とする国際的な試験法であるOECD*3 テストガイドライン491として認められました。花王では、STE試験以外にも眼刺激性試験代替法として、すでに世界中で使われているウシの角膜を用いたBCOP(Bovine Corneal Opacity and Permeability)試験を実施しています。BCOP試験を行なう際、花王では組織検査も実施し、角膜の傷害性をより詳細に評価しています。

  1. *1 SIRC細胞:世界中の細胞バンクから入手できるため、多くの研究機関で汎用されています。
  2. *2 Globally Harmonized System(GHS):化学品の分類および表示に関する世界調和システム
  3. *3 OECD:経済協力開発機構

3.さまざまな使用テストによる確認

お客さまの肌質は一人ひとり異なっています。また、使い方も人それぞれで、環境や体調によっても肌の状態は変化します。そのため、さまざまな条件での使用テストで品質を確認することが大切です。この基準では、これまでより大規模な人数×長期間での実使用テストを行ないます。実使用テストでは、実際の使用実態はアンケートなどで確認し、単品だけでなく、複数のアイテムの使用テストも行ないます。

発売前の確認

ここまでの開発段階における評価結果を基に、これまでの花王の製品安全基準に基づく、下記のような発売前確認を行なっています。

  1. 安全に使っていただくための表示、広告、カウンセリング方法などの情報伝達方法をお客さま視点で検討し、テスターやサンプルによるお肌への相性確認の推奨も図ります。
  2. 科学的な安全性だけでなく、消費者の意識・実態、使い方など、消費者の立場に立って総合的な安全性を確認し、十分に安全性が確認できない商品は発売いたしません。

発売後の安全管理

4.カウンセリングなどのお客さま対応

発売後は、店頭でのカウンセリングや電話、webでのお問い合わせにも、情報やサンプル提供などを通してお肌に合った商品を選んでいただけるようにテスターやサンプルでのお試しを推奨しています。より安心してお使いいただけるように努めてまいります。

5.発売後も常に安全性を点検

開発段階で安全性を確認しても、お肌に合わないことはあります。お客さまや医療機関などから寄せられた情報には、お客さまの立場にたって、真摯に対応するとともに、できるだけ詳しく内容を確認させていただきます。
いただいた情報は、すべてお客さま情報を全社に共有する「エコーシステム」へ入力し、関係する全社員で確認しています。安全管理部門では1件づつ詳細に安全性点検を実施し、迅速な対応につなげます。
万一、安全性に懸念される点があれば、お客さまの安全を最優先に、迅速に適切な対応を実施します。
花王では、安全管理基準(花王GVP *Good Vigilance Practice)を定めて、発売後でのお客さまや医療機関からの商品の安全性に関わる情報を積極的に収集して詳細に確認し、原因解明に努め、必要な対策を速やかに講じています。
また、顧客への責任、社会的責任、説明責任を明確かつ迅速に果たせるよう、社内関連部門だけでなく、行政や関連機関、流通との連携も含めた体制を整えています。

化粧品等の使用上の注意

  • 傷やはれもの、湿疹等異常のあるところにはお使いにならないでください。
  • お肌に異常が生じていないかよく注意して使用してください。化粧品がお肌に合わない時は、使用を中止してください。
  1. 使用中、赤み、はれ、かゆみ、刺激、色抜け(白斑等)や黒ずみ等の異常があらわれた場合
  2. 使用したお肌に、直射日光があたって上記のような異常があらわれた場合

そのまま化粧品類の使用を続けますと、症状を悪化させることがありますので、皮フ科医にご相談されることをおすすめします。

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