伝統の油脂研究が育んだジアシルグリセロール応用技術
フード&ビバレッジ
1928年より食用油脂の事業を開始した花王には、長年にわたる油脂研究の歴史があり、酵素反応を用いた油脂の分子設計の研究に注力したカカオ代用脂や機能性油脂など、特徴ある商品を生み出してきました。
一般の油は、グリセリンに脂肪酸3本が結合したトリアシルグリセロールが主成分ですが、花王はグリセリンの特定の位置に脂肪酸をつける油脂加工技術を確立。その過程で、一般の油には数%しか存在しない「1,3-ジアシルグリセロール」を主成分とするDAG油を開発し、その特徴的な栄養特性に着目しました。油を摂取すると、小腸で消化吸収後エネルギーとして利用されなかった分は体脂肪として蓄積されます。DAG油は一般の油とは異なり、吸収後に食後の血中中性脂肪が上昇しにくいことが確かめられました。さらに、肥満気味のヒトを対象とした長期有効性試験において、一般の油に対してBMI(体格指数)や内臓脂肪の減少を促すことが立証され、食生活改善策として有用な食品であることが明らかになりました。同時に製造面においても、生産技術研究によって酵素技術を用いた効率的な製造技術が確立されました。
こうした研究開発の積み重ねを経て発売された『エコナクッキングオイル』は、消費者のみならず医師や栄養士など専門家にも大きな関心を持って迎えられました。しかし、安全性に対する議論がおこり、現在、食品安全委員会が評価を行なっています。
この経緯および詳細は、専門情報サイト「栄養代謝の研究開発」で逐次更新していますのでご参照ください。
