参考資料: 2017年07月20日

女性が不快に感じる男性の衣類のニオイを解明

~汗臭成分と皮脂臭成分が混じると、より不快なニオイに~

花王株式会社(社長・澤田道隆)香料開発研究所と生活者研究センターは、男性が着用した衣類のニオイは、汗・皮脂臭が混じったニオイであり、男性より女性が不快に感じることを明らかにしました。また、そのニオイは、男性の着用時と1日着用した衣類で臭うとともに、汗をかくとさらに不快なニオイに感じることを明らかにしました。

なお、本研究内容の一部は、平成29年度日本家政学会年次大会(2017年5月26日~28日、奈良県)で発表しました。また、今回の成果は、新しい衣料用防臭技術として、『ハミングファイン DEO EX』(2017年6月発売)に応用されています。

研究背景

洗濯した衣類も着用するといろいろな場面で気になるニオイが発生します。さらに猛暑などによる汗をかく機会の増加や消費者意識の高まりから衣類のニオイが気になる場面も増えています。なかでも男性が着用した衣類のニオイを不快に感じていて、特に男性の脱いだ衣類を洗濯機に入れるときに不快に感じている実態があります(花王調べ)。そこで、花王では女性が不快に感じる衣類のニオイを明らかにするため、ニオイの成分解析や性別によるニオイの感じ方などについて調べました。

研究結果

(1)男性の衣類のニオイ解析
20~40代の男性が1日着用した衣類について、官能評価を行うとともにニオイ嗅ぎGC(ガスクロマトグラフィー)およびGC-MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)による成分解析を実施し、ニオイ成分を調べました。その結果、男性が着用した衣類のニオイは、短鎖および中鎖脂肪酸に由来する汗臭成分と、中鎖脂肪酸、アルデヒド、ラクトンおよびケトンに由来する皮脂臭成分が混ざったニオイであることがわかりました。

(2)ニオイの不快度評価
官能評価とニオイ成分解析の結果から、汗臭成分のみのモデル臭、皮脂臭成分のみのモデル臭、そしてこれら二つを混ぜたモデル臭を作製し、男女各12名で不快度評価(Visual Analogue Scale法)を行ないました。なお、汗臭成分と皮脂臭成分を混ぜて作製したモデル臭は、男性が着用した衣類のニオイに類似していることを確認しました。不快度評価の結果より、男女とも最も不快に感じたのは汗臭成分と皮脂臭成分を混ぜて作製したモデル臭であり、さらに女性の方がより不快に感じることがわかりました。(図1)

図1 作製したモデル臭の不快度評価結果 図1 作製したモデル臭の不快度評価結果

また、汗をかいた状態を想定して、汗臭成分と皮脂臭成分を混ぜて作製したモデル臭を含んだ布に水をかけて不快度評価を行ないました。その結果、水をかけた方がより不快に感じるという結果を得ました。

以上の結果から、女性が不快に感じる男性の衣類のニオイは、汗臭成分と皮脂臭成分が混じったニオイであり、汗をかくとさらに不快に感じることを明らかにしました。したがって、男性が着た衣類のニオイをしっかり防臭することがとても重要であると考えられます。

今後も花王では、「におい解析技術」、および「消臭・悪臭制御技術」というコア技術を通じて、「清潔」を徹底的に追求する本質研究を進めていきます。

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