発表資料: 2016年06月20日

花王が米国のインクジェットインク会社を買収

~環境負荷低減に貢献する水性インクジェット用顔料インクのグローバル展開を加速~

花王株式会社(社長・澤田道隆)は、2016年6月1日に、米国の子会社を通じて、米国のCollins Inkjet(コリンズ インクジェット)社(本社:米国 オハイオ州)の買収契約を締結したことをお知らせいたします。

花王では、産業印刷用途のインクジェット用インク市場に対する新たな価値提案として、水性インクジェット用顔料色材(顔料分散液)およびインクの開発を進めてきました。
今年3月には、これまで花王の培ってきた「顔料ナノ分散技術」*1 をさらに応用し、軟包装*2 用フィルム基材への印刷に対して、VOCレス設計*3 で世界初の水性インクジェット用顔料インク*4 の開発に成功し、高品質で、環境負荷を低減*5 した印刷物の提供を実現しています。

Collins Inkjet社は、米国を中心にインクジェット用インクの開発、製造、販売を行なっている会社です。大きな伸長が期待される産業印刷分野のインクジェット用インク市場にいち早く参入し、多種多様なインクジェットヘッドに対応した高度なインク設計技術と信頼で顧客ネットワークを構築しています。現在、さらなる用途拡大のためのインク開発と、事業のグローバル展開を進めています。

花王は、今回の買収により新たに獲得した技術、生産設備、販売網を自社技術に加えて活用することで、環境負荷低減に貢献する画期的な商品およびサービスを、グローバルにお客さまに提供してまいります。


<Collins Inkjet社の概要>
・社名:Collins Inkjet Corporation (コリンズ インクジェット社)
・設立:1990年
・所在地:米国 オハイオ州
・事業内容:インクジェット用インクの開発、製造、販売
・従業員数:約90 名

なお、2016年7月に買収完了を予定しています。


*1 顔料ナノ分散技術
花王が独自に設計した機能性ポリマー、分散プロセスにより、顔料表面をポリマーで均一に被覆することによって、顔料をナノサイズで分散安定化する技術(顔料ナノ分散技術)。この技術を応用して、高い信頼性で高速・高画質印刷を可能にするインクジェット用色材、インクを開発、製造、販売を実施。特にオフィス、商業印刷市場で広くインクジェット事業を展開しています。

*2 軟包装
プラスチックフィルム、紙など柔軟性に富む基材から構成される包装。

*3 VOCレス設計
印刷工程において排出されるVOCが(炭素換算で)700ppmC以下のものをVOCレスと定義。
VOC(volatile organic compounds):揮発性有機化合物
改正大気汚染防止法(平成18年)により、VOC排出規制が実施されています。

*4 「世界初の水性インクジェット用顔料インク」について
・顔料インク
VOCレス設計で環境負荷を低減した水性インクジェット用顔料インク(ラインヘッド方式の印刷機対応)
・世界初に関する文献調査について
SciFinder(技術関連文献データベース)による検索、および北米・EU・中国・韓国に営業展開する主要装置メーカーパンフレットで検索し確認。
【検索条件】
「ink」×「inkjet」×「film」にて検索(特許を除く)し、「VOC(揮発性有機化合物)レス設計で環境負荷を低減した水性インクジェット用顔料インク(※花王特許出願済み)」に関する該当文献なし(2016年2月20日現在、花王調べ)。

[SciFinderについて]
生物医学や物質科学関連分野の文献、物質情報を収録し、網羅的に文献・物質・反応情報を検索できる世界最大級の情報検索ツールで、研究開発の新規性を確認するために有用。

*5 環境負荷を低減
印刷工程において排出されるVOC(揮発性有機化合物)量を抑えること。


<花王グループについて>
花王は、暮らしに役立つ消費者向けの家庭用製品と、さまざまな産業界の顧客向けのケミカル製品の2つの分野で製品を提供しています。特にケミカル事業では、天然油脂原料からつくる油脂製品や、界面活性剤、トナー、トナーバインダー、香料など、多岐にわたるケミカル製品を開発し、グローバルに展開しています。世界の幅広い産業分野の多様なニーズに対応して、人々の豊かな暮らしに役立っています。





※社外への発表資料を原文のまま掲載しています。