■毛髪の密度
・最も毛髪密度が高いのは20代で、頭頂部は約210本/c㎡、側頭部は約150本/c㎡でした。
・60代では頭頂部は約160本/c㎡、側頭部は約120本/c㎡で、20代に比べて2割ほど髪の本数が減少していました。
■毛髪径(太さ)
・最も毛髪直径が太いのは30代で約0.07㎜(頭頂部)でしたが、その後、加齢とともに細くなり、60代では約0.06㎜(頭頂部)でした。この変化が、ハリやコシの減少の原因のひとつである可能性が示唆されました。
■毛髪成長速度(伸びる速さ)
・毛髪の成長速度は、20~40代は約0.4㎜/日(1.2㎝/月)でしたが、加齢とともに毛髪の伸びる速度が低下する傾向があり、60代では約0.3㎜/日(0.9㎝/月)でした。
■毛周期ステージ
・髪が伸びる状態の成長期の毛髪は、40代までは全毛髪の約80%でしたが、50代以降は、50代は約75%、60代は約55%と成長期の割合が減少していました。
・また、髪が伸びず抜け落ちやすい状態の休止期の割合は、40代までは約15%であるのに対し、50代は約20%、60代は約30%に増加する傾向が認められました。
以上の結果から、髪の本数が減少し細くなることが、「ハリやコシがなくなった」という年齢とともに増える女性の髪の悩みに影響を及ぼしている可能性が示唆されました。また、毛髪の成長速度の低下や休止期毛の増加などの毛周期ステージの変化による影響も考えられました。
本結果は、第27回日本美容皮膚学会総会(2009年8月1、2日、新潟)において発表しています。
毛髪と毛周期
毛髪は、伸びて一定の期間を経ると自然に抜け落ち、抜け落ちたところからまた新しい髪が生えてきます。この周期を毛周期(ヘアサイクル)といい、「成長期毛(髪が生まれ伸びる状態。4~7年)→退行期毛(伸びない状態。2~4週間)→休止期(伸びないで抜け落ちる状態。数カ月間)」のステージ変化があり、脱毛の周期が違うため、通常はまとまって抜けることはありません。抜け毛の本数は、個人差や季節変動がありますが、1日あたり50~100本程度です。